ステフィン・カリー

ルディ・ゴベア「ウォリアーズとはまた戦う気がする」

ジャズとの試合が終わる前に、ペリカンズの敗戦という結果を受けてウォリアーズのプレーイン・トーナメント進出が確定した。そして西カンファレンス首位のジャズには「プレーオフでは当たりたくない」との思いが植え付けられたに違いない。とにかく、ウォリアーズにとっては気分の良い夜になった。

ジャズはドノバン・ミッチェルとマイク・コンリーが欠場していたが、それでもルディ・ゴベアとボーヤン・ボグダノビッチを軸に5連勝中。またこの試合ではベンチから出たジョーダン・クラークソンがフールドゴール33本中16本成功とシュートを打ちまくることで41得点を記録した。

そしてジャズはディフェンスもハマった。ステフィン・カリーに対して徹底的にフィジカルに守り、2点シュートは与えても3ポイントシュートで勢いに乗せることは絶対に許さないと激しく当たり続けた。第4クォーター残り21秒に放ったシュートがリムに嫌われた時点で、カリーは3ポイントシュート12本中成功わずか2本と抑え込まれていた。それまで31得点を挙げてはいたが、カリーはリズムに乗れずにいた。

ジャズは自慢のディフェンスが機能し、ラスト20秒までカリーを抑えて116-114とわずかながらリード。十中八九、勝つ展開だった。しかし、そこに落とし穴が待っていた。カリーのシュートは外れるも、ケボン・ルーニーが相手選手とリバウンドを競り、こぼれたボールを素早く拾ってセカンドチャンスを生み出す。ボールを受けたドレイモンド・グリーンはすぐさまカリーにパスを出そうとするが、これはフェイント。それまでずっと粘り強い守備でカリーを苦しめていたロイス・オニールが逆を取られ、その一瞬の遅れはカリーにとっては十分な余裕となった。

値千金の3ポイントシュートが決まり、ウォリアーズが逆転。その後はカリーがフリースローで2得点を加えて119-116で勝利した。試合後のカリーは「失点数でリーグベスト3のチームだということがよく分かったよ」とジャズのディフェンスを称えつつも「シーズン終盤になって大きな目標を前にしたことで、僕ら全員が興奮しているんだ。やってやるぞ、って気持ちになっている」と自分たちの調子が上がっている手応えを語った。

「みんなアグレッシブに、仲間を信頼して、攻守両面で良いプレーをしようとしている。そうやって自分たちがこうあろうと考えるチームに近づきつつある。すべてのポゼッションで集中し、やるべきプレーを遂行する。これまでそれができずに勝てなかったから、今の状況はすごく気持ち良いものだよ。今日はミッチェルもマイクもいなかったけど、それでも彼らは直近の何試合かでそうだったように、チームとして良いプレーをしていた。だから今日の勝利は良いものだし、意味もあると思う」

優勝候補筆頭である時期を長く過ごした後、アンダードッグと見なされることをカリーは「2013年とか2014年の雰囲気を思い出すね」と笑う。しかし、ポストシーズンが近づく今、ウォリアーズはプレーオフで何かを起こしそうな気配を強めている。ジャズのゴベアは「良い教訓になったよ。ウォリアーズとはまた戦う気がする」とコメントしている。