サーディ・ラベナ

復調したラベナ、ハントで川崎のビッグラインナップと渡り合う

三遠ネオフェニックスは川崎ブレイブサンダースを豊橋市総合体育館に迎えた。

第1戦は前半だけで28-55とほぼダブルスコアの差を付けられ、74-103の大敗を喫している。この試合でも立ち上がりからニック・ファジーカスにハイピックから次々とチャンスメーク、また3ポイントシュートを決められ2-10のスタートに。それでも早々にディフェンスを立て直すと反撃へと移る。右手の指を骨折したことによる長期欠場から復帰3試合目となるサーディ・ラベナが力強いアタックを見せ、カイル・ハントがジョーダン・ヒースとゴール下で迫力満点のぶつかり合いを演じる。ファジーカスとヒース、パブロ・アギラールを同時起用する川崎のビッグラインナップにもしぶとく耐え、津屋一球の3ポイントシュートで一度は逆転するところまで持っていった。

しかし、3点ビハインドで迎えた第2クォーターに、川崎の日本人選手に差を作られてしまう。インサイドに割って入る増田啓介の思い切りの良いアタック、青木保憲から藤井祐眞の絶妙な合わせなど好プレーを立て続けに決められ、2桁のビハインドを背負う。ただ、ズルズルと後退した第1戦とは違い、その後もディフェンスでよく耐え、川崎に速攻のチャンスを与えないことで奮闘する。

それでもオフェンスリバウンドを奪われての失点を止められずに点差を詰められない。太田敦也がファウルトラブルに陥ったことでハントの負担が大きく、15点差で迎えた第4クォーターに、三遠に流れを引き寄せたのはベテランの岡田慎吾だった。3ポイントシュートを決めた後はスティールからラベナの速攻をアシストし、ミスマッチでファジーカスに攻められる場面でもギリギリまで寄せてシュートを落とさせたりと攻守に奮闘する。ただ、10点前後まで詰めることはできてもその先には行けない。ハントが強引な仕掛けでバスケット・カウントをもぎ取り、太田も巧みなジャンプシュートでバスケット・カウントを取るが、川崎は勝負どころでビッグラインナップを使い、セカンドチャンスポイントとフリースローで繋ぐことで三遠に流れを渡さなかった。

残り1分44秒、ファジーカスのアタックを止めに行った太田が個人5つ目のファウルで退場に。このフリースロー2本成功で再び点差を2桁へと広げられ、勝負アリとなった。最終スコアは87-77。三遠は第1戦よりもずっと粘り強く戦ったが、10点前後の点差をキープすることはできても押し返す武器がなかった。

川崎は前節が中止となったが、集中を切らすことなくきっちりと連勝を収めている。ファジーカスは3ポイントシュート3本成功を含む32得点、さらには18リバウンド6アシストと活躍。ちなみにリバウンドはアギラールが11、ヒースが10。ファジーカスを含む3人で39と、三遠のチーム総数を上回った。両チームともに3ポイントシュートがなかなか決まらない展開の中で、48-28と大差が付いたリバウンド力の差が勝負を分けた。