ロンゾ・ボール

今シーズン終了後に制限付きフリーエージェントに

ロンゾ・ボールはトレードデッドラインにペリカンズからトレードに出されるとの噂だったが、実際には何も起きなかった。今シーズン終了後には制限付きフリーエージェントとなる。

鳴り物入りで加入したレイカーズで2シーズンを過ごし、ペリカンズに移籍して2年目。ここまで38試合に先発出場し、キャリアハイの14.2得点を記録。これまで速いテンポを作り出すゲームメークとアシストは評価される一方でシュート力のない選手と見なされてきたが、フィールドゴール成功率は42.5%、3ポイントシュート成功率も38.5%とシーズンを重ねるごとに確率は良くなっており、NBAプレーヤーとして成熟してきたと言える。

その彼がトレードデッドライン後に初めてメディアに対応し、「トレードされることは意識していて、何が起きてもいいように準備していた。いろんな人からたくさん電話が掛かってきたし、長い一日に感じたよ」と語るとともに、「でも、起きるべくして起こったこととして僕は残留した。それはつまり、僕はここでプレーすべきということだと理解している」とコメントした。

彼自身、将来のキャリアについて思いを巡らすことはあっても、ブランドン・イングラムやザイオン・ウイリアムソンとともにプレーする今の環境に不満があるわけではない。「満足しているよ。彼らと一緒にプレーするのは楽しいし、若手の多いチームだから、これから良い方向に向かっていくと思っている」

ボールはトレードデッドラインの週から直近の5試合を欠場しており、それもトレードの準備と噂されたのだが、実際は股関節に痛みを抱えているからだ。「大きな問題じゃない。まだ練習は再開できていないけど、コンディションの調整はしている。日に日に良くなっているよ。もちろんプレーしたいけど、股関節に痛みを抱えたままプレーしたいとは思わない。問題なく動けるようになるまで待ちたい」と彼は言う。

ひとまず今シーズン終了まではペリカンズの一員として彼はプレーする。その後はどうするのだろうか? ロンゾは言う。「今は少しでも早くコートに戻ることしか考えていないよ。そしてチームを助け、プレーオフに進出したい。夏にどんな選択をするかは、その時が来てから考えればいい。万全の状態でバスケをすること、それだけが今の僕の望みなんだ」

ペリカンズは21勝25敗で、プレーイン進出ラインまで2ゲーム差。ここをグリズリーズ、ウォリアーズ、キングスと競るのだから、かなり厳しい競争だ。夏のフリーエージェント市場で良い契約を勝ち取るためにも、『プレーオフに出た経験のない選手』の立場からは脱却したいところ。幸いにも彼が不在の間にチームは4勝1敗と好調だ。レギュラーシーズン終了まであと1カ月半、まだまだ過密日程が続くだけに、ロンゾがケガを治して復帰することはペリカンズにとっても非常に重要となる。