アルバルク東京

富山の隙を見逃さないA東京の勝負強さ

アルバルク東京vs富山グラウジーズの水曜ナイトゲーム。A東京は田中大貴が全治約4週間の右下腿(ヒラメ筋 )筋損傷、アレックス・カークが全治未定の腰痛症により欠場となったが、チームオフェンスが機能し7人が9得点以上を奪うバランスアタックで114-87の快勝を収めた。

結果だけを見ればA東京の圧勝だが、終盤まで拮抗した展開が続いていた。序盤は菊地祥平の合わせなど、連動したオフェンスを見せるA東京が作られたシュートチャンスを決めきり先行。富山も良いシュートを打ってはいたが、4本放った3ポイントシュートに当たりが来ず、A東京が5本中3本の3ポイントシュート成功させたことで28-22と上回った。

第2クォーター開始3分、A東京はデション・トーマスが個人3つ目のファウルを犯しベンチに退いたが、竹内譲次が3ポイントシュートにドライブと、このクォーターだけで9得点を挙げる活躍を見せトーマスの穴を見事に埋めた。

富山はジュリアン・マブンガが3本の3ポイントシュートを含む13得点を挙げて食らいつくも、このクォーターで起用したゾーンディフェンスが機能しない。特にロングリバウンドを何本も拾われ、A東京に6本ものオフェンスリバウンドを奪われた挙句、セカンドチャンスポイントを多く許したことが痛かった。

A東京は9点をリードして後半を迎えたが、松脇圭志に3ポイントシュートを許し、前田悟に4点プレーを決めれるなど、4点差に詰め寄られたシーンもあった。だが、スミスとマブンガがゴール下のイージーシュートをミスし、そこから速攻に繋ぐなど、相手のミスを見逃さず得点に繋げる勝負強さを見せてリードを保った。

87得点を奪っていることからも分かるように、富山のオフェンスは決して悪くなかった。だが、勝負どころのあと1本が遠かった。最終クォータ3分過ぎ、マブンガの得点で10点差とし、直後にはスミスがフリースローを獲得。ここまで1本も外していなかったが、ここで2本ともミスしてしまい、1桁点差に詰めるチャンスを逸した。

そして、直後にトーマスに得点され、小酒部に3ポイントシュートを許すなどビハインドが広がり、集中力が切れたことで大差で敗れた。

アルバルク東京

『 -26 』を覆す27点差での勝利

ゲームハイの30得点を挙げたケビン・ジョーンズを筆頭に、A東京はミドルシュートが高確率で決まり、それが大量得点に繋がった。富山の浜口炎ヘッドコーチも「東京さんのアウトサイドシュートが非常に良かった。ウチのディフェンスが悪かったというより、東京さんのオフェンスと遂行力が素晴らしかった」と脱帽した様子だった。

また、A東京が最後まで手を緩めずに得点を狙い続けたのは、得失点差の関係もあった。A東京は富山に1勝2敗と負け越し、得失点差は-26だった。A東京を指揮するルカ・パヴィチェヴィッチは勝利を最優先事項とし、事前に選手に得失点差のことを伝えていなかったが、覆す可能性が見えた最終クォーター残り5分に選手に得失点差のことを伝えたという。だからこそ、24点差と勝敗が決していたにもかかわらず、残り18秒でタイムアウトを取った。そして、トーマスが宇都直輝との1on1から3ポイントシュートを沈めて27点差に。状況を理解していたであろう富山もタイムアウトを要求。マブンガに託したラストショットが外れ、得失点差で下回ることになった。

田中とカークがいない状況で会心の勝利を収めたA東京。『王者』たる所以が垣間見えた試合となった。