ルカ・ドンチッチ

リラードは気にせず「スターターから外れても動揺しないよ」

NBAオールスターのスターターは、ファン、選手、メディアによる投票で決められる。その結果は、しばしば議論の的になるものだ。今回はスターターに選出されたルカ・ドンチッチと、外れたデイミアン・リラードについて少なからず異論が出た。

西カンファレンスのガード部門では、ステフィン・カリーがファン、選手、メディアからすべて1位の票を得て文句なしの選出に。問題はドンチッチとリラードだった。ドンチッチはファン投票で2位、選手投票で3位、メディア投票で3位。一方のリラードはファン投票で3位、選手投票で2位、メディア投票で2位。2部門で上回ったリラードではなく、より重きを置かれるファン投票で上回ったドンチッチがスターターに選ばれた。

ドンチッチとリラードのどちらが選手として優れているかを語るのはナンセンスだが、リラードがリザーブとしてNBAオールスターに出場することは確実であることを差し引いても、スターターに選ばれるのは名誉なことで、リラードはそれを逃した。

もっとも、リラードはこの結果にショックを受けてはいない。「オールスターのスターターになるのは栄誉だし、子供の頃からの目標の一つでもある。息子にご飯を食べさせていた時に、みんなから電話がかかってきて知らされたけど、驚きはしなかった。僕はもともとあまり評価されない人生を歩んできた。高校に入る時も熱心に勧誘されたわけじゃないし、NBAドラフトで全体6位指名を受けた時も、僕のことはほとんど話題になっていなかった。ここでオールスターのスターターから外れても動揺しないよ」

逆に、スターターに選ばれたドンチッチは少々当惑しているようだ。スタープレーヤーの風格をすでに備えているとはいえ、リラードより9歳年下で、NBAキャリアはまだ3年目。リラードより実力が劣ると考えるほど弱気な性格ではないにせよ、リラードが引っ張るブレイザーズは西の4位、ドンチッチのマブスは勝率5割に満たない10位であることは意識せざるを得ないのかもしれない。

「この結果は予想していなかった」とドンチッチは打ち明ける。「正直に言えば、僕よりリラードが相応しいと思うよ」

人気投票だからこそ盛り上がる面はあるが、当事者の2人にとっては少々厄介な事態になってしまったのかもしれない。