ヤニス・アデトクンボ

「今の状況はチームが精神的にたくましくなるために必要」

現地2月18日、バックスはホームでラプターズに96-110で敗れ、5連敗を喫した。ここ2シーズン続けて東カンファレンス1位でプレーオフに進出したバックスの5連敗は、2017年の1月下旬から2月初旬にかけて以来で、スランプ解決の糸口も見えていない状況だ。

しかし、生え抜きのエースとしてチームを引っ張るヤニス・アデトクンボは、ポジティブ思考を続けている。ラプターズ戦後の会見で連敗について聞かれると「昨シーズンの僕なら怒り狂って、誰とも口をきかなかったと思う」とコメントしたが、「でも今は選手としても、人間としても成長するために努力している」と続けた。アデトクンボは現在の心境を、およそ2分半近くかけて次のように話した。

「僕も年齢を重ねた。もちろんレベルアップしたいし、成長したいし、良い習慣や癖をつけたいとも思う。でも、僕たちは5連敗を喫した。だからといって絶望するわけにはいかない」

「明日も試合(サンダー戦)があるし、シーズンが長いということを自分に言い聞かせている。まだ45試合も残っているからね。明日だけでなく、プレーオフだってある。正直に今の心境を口にするなら、心地良い。僕は困難に直面するのを好む人間だ。倒されて、這いつくばってこそ成長できる。もし順風満帆なら、上手くいっていない時を知らないことになる」

「今の僕たちは苦しんでいるけど、この状況があるからこそ、5連敗後の気持ちが分かる。闘志がこもっていなくて良いプレーができていない時、シュートも決まらず、何もかも上手くいかないときの感覚も分かる。今の状況から挽回できた時、二度と同じ気持ちを味わいたくない。誰だって、今のような気持ちになりたいわけがない。もしかしたら僕の考えが間違っているのかもしれないけど、今の状況はチームが精神的にたくましくなるためには必要だと思う。気持ちを押し出さないといけない場面に遭遇した時のために、必要な時期なのかもしれない。この経験をレベルアップするために生かすことだってできる」

「誤解してほしくないけど、僕はフラストレーションを溜めていない。そこまで心配してもいない。明日も試合があるから、良いプレーをしないといけない。エネルギーを注いで、ベンチを含む全員でプレーする必要がある。もしかしたら、明日の試合にも勝てないかもしれない。ただ、大事なのはチームがどういう行動をとるかなんだ。戦うことができれば競い合える」