デリック・ローズ

「膝の手術を何度も受けている選手は体重を落とさないといけない」

ピストンズでシーズン開幕を迎えたデリック・ローズは先日、ニックスにトレードされた。ニックスではまだ3試合しか出場していないが、8年ぶりのプレーオフ進出を目指すチーム内で早くも存在感を発揮している。今もアタックを仕掛けた際のキレ、コンタクトを受けながらもシュートをねじ込むフィニッシュ力は健在。121-99でニックスが勝利した現地2月13日のロケッツ戦でも、ローズはベンチからの出場で16得点を挙げるなど、ニックスに欠かせないセカンドユニットとなっている。

しかし、2011年にNBA史上最年少でシーズンMVPを受賞したローズも、もう32歳だ。ブルズ時代はMVP受賞後からキャリアを左右しかねない重傷が続き、精神的にも苦しい時期を経験した。それでもティンバーウルブズに移籍してからはシックスマンとして再ブレークし、選手としての新境地を開拓。そのローズがここ数シーズン安定したスタッツを残せている秘訣は、減量にあった。

ローズは『NY Daily News』に「昨年のオフに身体を絞るために努力した。僕みたいに膝の手術を何度も受けている選手は、体重を落とさないといけない。ティム・ダンカンのようなレジェンドのキャリアを振り返ると、(キャリア後半は)みんな減量していた」と語った。

以前はウェイトを使ったトレーニングを行っていたそうだが、今は体幹を鍛え、姿勢や歪みを改善させるピラティスを取り入れているという。ローズに限らず、ヨガやピラティスをトレーニングに取り入れるアスリートは多い。現在の体重は約91kgで、体脂肪率は5.9%にまで絞ったと言い、普段は物静かなローズも「僕はあまり自慢をしない方だけど、これだけは人に誇れるね」と微笑んだ。大ケガを乗り越え、32歳になった今も努力を続けるローズが、ニックスにどんな新たな風を吹き込むか注目だ。