八村塁

八村は前半で11得点を挙げるも後半に失速

ウィザーズvsラプターズの一戦は八村塁と渡邊雄太による『日本人対決』の行方に注目が集まったが、渡邊が左足首の捻挫で欠場したことにより2人の対決は持ち越しとなった。

先発出場の八村はゴール下でブラッドリー・ビールからのボールを受け、パスカル・シアカムを押し切りゴール下を決めて先制点を記録。その後も合わせからのミドルシュート、力強いドライブからペイントエリアでのシュートをねじ込むなど得点を重ねる。第1クォーター残り4分半には、味方のターンオーバー奪取から速攻の先頭を走り、ワンハンドダンクを成功させた。3ポイントシュートを2本決めきれなかったものの、いきなり8得点を挙げる活躍を見せた。

前半終了間際にはコーナーからの3ポイントシュートを成功させて、2桁得点を記録。ただ、チームは3ポイントシュートを多く許し、13点のビハインドを背負って前半を終えた。

後半に入っても積極性を失わない八村は果敢にゴールを狙う。シュートファウルを獲得しフロースローを沈め、タフショットをねじ込む。また、八村のドライブからのパスアウトで味方の3ポイントシュートを演出するなど、楔の役割も果たした。しかし、堅いラプターズディフェンスの前にシュート確率は思うように伸びず、チームも先行されたまま苦しい状況が続いた。

最終クォーター開始3分半、デニ・アブディヤの3ポイントシュートが決まり5点差まで詰め寄ったが、その後が続かずに4-21と失速。最終スコア115-137で敗れた。

ウィザーズの指揮を執るスコット・ブルックスが「練習でも出すのが難しいような数字。クローズアウトの動きが残念ながら足りていなかった」と語ったように、32本中19本の成功(59.4%)を許した3ポイントシュートに対応できなかったことが敗因となった。

32分間出場した八村は15得点7リバウンド3アシスト1スティールを記録。3ポイントシュートが5本中1本の成功、フィールドゴールは14本中6本の成功と後半にシュート確率が落ちてしまったことが悔やまれる。

渡邊の負傷により、八村自身も楽しみにしていた『日本人対決』は実現しなかった。今後も現在のような活躍を続けていけば、その瞬間は自ずと訪れるはず。その日を楽しみに待ちたい。