中山拓哉

「チームが上を目指すためには絶対に勝たないといけない試合だった」

秋田ノーザンハピネッツがホームにサンロッカーズ渋谷を迎えた水曜ナイトゲーム。第3クォーターまでは各クォーターのすべてで上回っていた秋田だが、最終クォーターを15-25と圧倒され76-78で逆転負けし、3連敗を喫した。

前田顕蔵ヘッドコーチが「『この試合で負けたらチャンピオンシップはなくなるよ』とチームには話していました」と試合後に語ったように、秋田にとっては絶対に負けられない試合だった。

しかし「絶対にしてはいけないミスを終盤に何回もしてしまった」と前田ヘッドコーチが言うように、オフシャルタイムアウト明けのSR渋谷のチェンジングディフェンスに対応できず、ラスト5分間を2-15と圧倒され、さらに7本のターンオーバーを犯すなど、勝負どころでのゲームの締め方が勝敗を分けた。

キャプテンの中山拓哉は「残りの5分はチームとしてもターンオーバーが多かったです。そこは僕の責任でもありますが、他のところでもターンオーバーが出ていたので、チームがより一つにならないといけません」と振り返る。

「富山に連敗して、チームが上を目指すためには絶対に今日は勝たないといけない試合だったので、気持ちの部分でもいつも以上にやらなきゃいけないと思っていました」と語ったように、中山は序盤から攻守に渡って積極的なプレーを見せ、9得点8リバウンド6アシスト3スティールを記録した。しかし、終盤でのターンオーバーが相次ぎ、試合後の会見では何度も「今日は僕のせいで負けました」という言葉を繰り返した。

自分のミスを認め、責任を感じることは選手としては大切なことだ。それでも、中山はキャプテンという立場である以上、責任を感じて落ち込むのではなく、こういう時こそチームを一つにまとめ、引っ張らなければいけない。

中山は「今シーズンからキャプテンをやっているので、チームにどうやってアプローチをしていくのかというのは、今までしてこなかった部分でもあるので難しさを感じています」と言い、こう続けた。「それでもベテラン選手たちもチームをまとめようとしてくれているので、そこは僕自身、一つの試練というか、成長できる部分なのかなと思っています。今後、プレーだけじゃなくて、いろいろな部分で僕がちゃんとチームを引っ張っていけるように、自分自身成長していきたいです」

目標の日本一を達成するためには、こういった接戦を勝ち切ることが重要だ。次節では秋田と同じく21勝14敗の名古屋ダイヤモンドドルフィンズと対戦する。チーム全員で共通認識を持ち、40分間自分たちのバスケットを遂行して、連敗に終止符を打つことを期待したい。