タッコ・フォール

「僕は一生懸命やるだけ、できれば試合で成果を見せたい」

セルティックスはウィザーズに116-107で勝利し、連勝を4へと伸ばした。

ロバート・ウィリアムズ三世に新型コロナウイルスの陽性反応が出て、トリスタン・トンプソンとグラント・ウィリアムズも感染の疑いがあるとしてベンチ入りできず。特にフロントコートは主力の2人を欠く大ピンチだっが、チームを救ったのはタッコ・フォールだ。身長228cmのタッコは開幕からなかなか出番が回ってこず、これが今シーズン2試合目の出場だった。

先発のダニエル・タイスとのローテーションで第1クォーターからプレーしたタッコは、投入されるとすぐにラッセル・ウェストブルックに対してブロックをお見舞いする。これで気分良く試合に入ることができたタッコは、リムプロテクターとして存在感を発揮し、19分の出場で4得点8リバウンドを記録。チームが試合序盤で主導権を握るのに大きな貢献をした。

ブラッドリー・ビールと八村塁を中心とするウィザーズの猛反撃を浴びた第4クォーター途中にもタッコに出番が訪れる。4点差へと追い上げられたシーンだったが、ここでも落ち着いてペイントエリアへの侵入を許さず、リバウンドを取り続けている。

指揮官のブラッド・スティーブンスは「欠場した選手の分を彼がカバーしてくれた。彼が活躍してくれたことは私もうれしいよ」と語る。

タッコも自身の活躍を喜んだが、同時に周囲への感謝も忘れなかった。「出場機会があまりなくても、コーチたちが僕を常に気に懸けてくれたおかげだ。コンディションを整え、映像を見てどうプレーすべきかのアドバイスをくれた。毎日そうやってきたんだ」

自分の成長について「1年前には見えなかったことが見えるようになっている。練習を続けたおかげで、今は先のプレーを予想して動けるようになった」とタッコは語る。ただ、それも彼に言わせれば周囲のサポートのおかげだ。

「初めて会ったその日から僕を信じ続けてくれたチームメート、コーチ、フロントの人たちや従業員のおかげだよ。みんな僕の成長を辛抱強く見守ってくれた。これが偶然起きていることだとは思わない。神が僕をここに招き、素晴らしい人たちの手に委ねてくれた結果だと思う」

タッコはセルティックスに加わってからの1年で、ガードのようにミドルレンジや3ポイントシュート、ドリブルドリルの特訓をしている。NBAで最も長身のタッコにその必要があるのかどうか、彼自身は全く疑いを持っていない。「ビッグマンがペリメーターでドライブできるようになればチームは助かるよね。僕の将来まで考えてメニューを組んでくれているから、僕としては一生懸命にやるだけ。できれば試合でその成果を見せたい。実際に自分が上達していると感じているし、正しい方法で取り組んでいると思っているよ」

セルティックスはこれで7勝3敗。昨シーズンに痛めた膝のケガが長引いているケンバ・ウォーカーも間もなく復帰する見込みだ。タッコ・フォールの活躍で連勝が伸び、チームは勢い付いた。このまま東地区の首位に躍り出たいところだ。