ドック・リバース

ドック・リバース「もし黒人が連邦議会を襲撃したらどうなるか」

アメリカ連邦議会にドナルド・トランプ支持者が乱入した事件は、NBAにも大きな衝撃を与えた。

今日、マイアミで対戦するヒートとセルティックスは、試合前に共同声明を出している。「新しい年になったが、いくつかのことは変わっていない。去年の春と夏に抗議活動をした人たちへの扱いと、今日の違法な抗議活動をした人たちの扱いの違いは、私たちがどれだけ多くのことをしなければならないかを示している。人々の生活に喜びをもたらすために、今夜の試合は行う。しかし、私たちは社会における不正を忘れてはならず、プラットフォームを使って声を上げ、これらの問題を浮き彫りにし、より平等で公正なアメリカのためにできることすべてをやっていく」

セブンティシクサーズの指揮官、ドック・リバースはこの手の問題に恐れることなく自分の意見を発信するタイプだ。ホームでのウィザーズ戦を前にした会見で、「もし黒人が連邦議会を襲撃したらどうなっていたか、想像してみてほしい」と語った。

「黒人の暴徒が議会に押し寄せ、窓を壊し、警察と衝突していたら、不穏で悲しい結末が待っていたことだろう。言っておくが今回の人たちは、警察犬に襲われることもなく、警棒で打たれることもなく、外まで平和的に誘導されて解散させられた。夏の抗議で警察やナショナルガード、軍隊が暴れまわっていたのとは大違いだ。我々にとってはいくら言葉を費やすよりも重い意味のある光景だ」

ウィザーズはそのシクサーズとのアウェーゲームを戦っており、本拠地であるワシントンDCの騒乱とは距離を置いている。それでもスコット・ブルックスヘッドコーチは「悲しい、そして恥ずかしいことだ。この行為は許されるものではない。アメリカの首都、議事堂という特別な場所でこんなことが起きるなんて最低の気分だ」と語った。

ペリカンズを率いるスタン・ヴァン・ガンディは、「抗議することは良いが、死者が出てしまった。この国でこんなことが起きていいはずはない。胸が痛む」と語る。「これまでアラブの春やベネズエラでの抗議行動を見てきたが、今回これが自分の国の出来事だとは信じられないよ」

この混乱を受けてアメリカの上院、下院ともに議事進行は中止となった。数時間後に議事堂の安全は確保されたものの、アメリカの『法と秩序』が大きなダメージを受ける一日となった。

https://twitter.com/marceldirsus/status/1346949046221615110