仙台大学附属明成

「ちょっとでも迷えば全国大会ではなかなか結果として出ない」

ウインターカップ2日目、山崎一渉を擁する仙台大学附属明成が2回戦に登場。シード校が陥りやすい、初戦の入りの難しさを露呈した面もあったが、固さがほぐれると強固なディフェンスからの速攻、高さを生かした連携プレーを披露。ベンチ入りした全選手を出場させ、127-56と前評判通りの強さで県立和歌山工業を退けた。

佐藤久夫コーチは「選手が一番知っているんじゃないですか?」と、序盤に固さが見られたこともあり、選手たちの出来を褒めることはなく、独特な言い回しで試合を振り返った。

「幾分硬かったですね。固いのとやわらかい中間がいいんだけど、最初はカツオ節でした。最後のほうはこんにゃくばかり出たけど、その間が一番良いんですよ」

緊張し過ぎず、緩すぎないことを求めているのだろう。「迷って固くなった部分がいっぱいありました。やわらかくしなやかにプレーしながらも、中には芯があるバスケットが一番。決断したことを迷いなくやってくれれば良いプレーになりますが、ちょっとでも迷えば全国大会ではなかなか結果として出ない」

絶対的エース、2年生の山崎はチーム最長となる28分間のプレータイムで38得点13リバウンドを記録し、そのポテンシャルの高さを証明した。佐藤コーチは「ディフェンスがあまり良くなかったけど、本人にとってはあれがベストだと思います」と及第点に留めたが、それは高い期待の裏返しともとれる。

順当に初戦を突破した明成は、開志国際vs延岡学園の勝者と3回戦で対戦する。優勝候補にも挙がっている開志国際が有利と見られているが、佐藤コーチは「これから帰って、どういう風に戦えば食いついていけるかを考えます」と言い、会場を後にした。どちらが上がってくるにせよ、日本一を目指す明成にとって正念場を迎える。