江村優有

「どんな相手であってもチャレンジャーの気持ちを持って」

桜花学園はウインターカップ初戦で松徳学院を相手に146-30と圧倒的な力を見せ付けた。

スタメンがフル出場した前半で75-20と圧倒。後半は一転してベンチメンバーだけで戦ったが、こちらも71-10と圧倒。非の打ちどころがない大勝劇だった。ところが、キャプテンの江村優有は「井上(眞一)先生から試合途中で150点という目標が出されて、それが達成できなかったのはディフェンスでの甘さが出ていたからだと思うので、そこが今回の反省点です。そこを修正して次の試合に臨みたいです」という、まさかの反省の言葉が発せられた。

4点足りなかった理由をディフェンスに求めるのは、そこで気を緩めなければボール奪取からのブレイクで簡単に得点を上積みできたからだろう。それは桜花学園の強さはディフェンスとリバウンドに支えられている、という江村の自負でもある。

いつもはシードで2回戦からの登場だが、今年は1回戦からのプレーとなった。それでも1年生からウインターカップに出場し続けている江村にとって、この舞台は慣れたもの。「今年1年、このウインターカップに向けてしっかり練習を積んできて、練習してきたことを出し切るだけなので、緊張はしませんでした」と語る。

まだ1勝を挙げただけで、優勝まで先は長い。朝9時からの試合を終えて選手たちは早々に引き上げたが、このチームのことだから体育館が押さえてあって、この先の試合に向けて課題を改善する練習をしているのかもしれない。

「どんな相手であってもチャレンジャーの気持ちを持って、桜花らしいプレーで立ち向かっていくことを意識して入りました」という江村の言葉は、まさに桜花学園の強さを体現している。コロナ禍に揺れた1年となったが、桜花学園の強さは揺らがない。