ドワイト・ハワード

コミュニケーション不足で慰留に失敗

レイカーズからフリーエージェントになったドワイト・ハワードは、先日まで新たな契約を結んでの残留が濃厚と見られていた。レイカーズ加入を機に、『トラブルメーカー』と呼ばれた過去から心機一転、控えのセンターという役割を受け入れて優勝に貢献。ハワード自身は環境を気に入っていたし、レイカーズも彼を必要としていた。

しかし、フリーエージェント選手との交渉が解禁された現地11月20日、レイカーズはモントレズ・ハレルとの契約に合意し、ハワードはセブンティシクサーズとベテラン最低保障額で1年契約を結ぶと報じられた。この数時間前、ハワードはSNSでレイカーズ残留を宣言していたのだが、その投稿は削除された。『Yahoo Sports』によればハワードとレイカーズは新契約の交渉を進めていたが、正式な契約オファーには至ってなかったという。

レイカーズにもハワードと再契約する意思がある『相思相愛』だったにもかかわらず、破談となった顛末を『Yahoo Sports』が報じている。レイカーズのフロントはハワードと契約する意思があったものの、オーナーに承認を取る必要があった。ハワードも1時間ほどそれを待っていたという。この間にシクサーズが正式なオファーを提示し、ハワードは『決定優先』でシクサーズを選んだ。また、ジョエル・エンビードがハワードを勧誘したという情報もある。

いずれにしても、レイカーズはタッチの差でシクサーズにハワードを奪われた。もしレイカーズのフロントがハワードの代理人ともっと密に連絡を取り合っていたら、シクサーズのオファーに即決することはなかったのかもしれない。

ハワードは2012-13シーズンにもレイカーズと契約したが、ケガがあり、コービー・ブライアントとの衝突もあって、わずか1年で退団している。それから6年が経ち、選手としてのエゴを捨て、無保証契約から再起を果たしたハワードは、チーム内外から称賛を集めていた。その彼が本当にフロントとのコミュニケーション不足により退団したのだとしたら、あまりにも呆気ない終わり方と言わざるを得ない。