レブロン・ジェームズ

アンソニー・デイビスは初優勝、レブロンと抱き合う

新型コロナウイルスの影響で3月からシーズンが中断し、オーランドの『バブル』と呼ばれる隔離されたエリアでの集中開催という形で再開されたNBAの2019-20シーズンは、レイカーズの優勝で幕を閉じた。

NBAファイナルの相手は、ハードワーク&チームワークを持ち味として東カンファレンス5位からプレーオフを勝ち上がってきたヒート。ジミー・バトラーを中心に、若手がプレーオフの戦いの中でステップアップしてきた。プレーオフでブレイザーズ、ロケッツ、ナゲッツを相手にそれぞれ1敗しか喫さなかったレイカーズに、ケガ人続出の苦しいコンディションで2つ黒星を付けたが、その奮闘もここまで。第6戦ではハードワークの源となるエネルギーが残っていなかった。

レイカーズは3勝2敗で迎えた第6戦、これまで相手のハードワークとパワーに対抗するべく先発に据えていた大型センターのドワイト・ハワードを外し、スピードが持ち味のアレックス・カルーソを先発に据える。こうして速いテンポで自分たちのペースに持ち込み、レブロン・ジェームズが果敢なアタックを繰り返してリードを広げていく。続いてベンチから投入されたラジョン・ロンドが得点を量産し、速いペースを維持しながら得点を伸ばしていった。

ヒートはここまでフル出場に近いハードワークを続けてきたバトラーの動きにキレがなく、レイカーズの勢いに一度受けに回ってしまった後は立て直せない。立ち上がりこそダンカン・ロビンソンの3ポイントシュートで食らい付いていたが、それが止まると支えきれなくなった。

前半で64-36と大量リードを奪ったレイカーズは、第3クォーターもペースを落とさずにリードをキープ。

第4クォーターに少々持ち直したものの、レブロンとアンソニー・デイビスがにらみを効かせる中で30点のビハインドを覆すのは不可能だった。残り2分半にヒートはバトラーとアデバヨをベンチに下げている。そのしばらく後にはレブロンとデイビスもベンチへ。これまでの厳しい顔つきを捨てた2人は笑顔で仲間たちを抱きしめ、長いシーズンを戦い抜いたお互いを称えた。

106-93で第6戦を制したレイカーズが、4勝2敗でNBAファイナルを制している。