レバンガ北海道

4選手が2桁得点を挙げるバランスの良いオフェンスを遂行

レバンガ北海道が名古屋ダイヤモンドドルフィンズのホームに乗り込んだ開幕節。第1戦は54-89と大敗を喫したが、第2戦では78-66で勝利した。

第1戦の後に宮永雄太ヘッドコーチは「ディフェンスで手を使ってしまうことが多くなり、審判のコールにも前半のうちにしっかりアジャストできなかった」とコメント。これを受けて第2戦ではフットワークを怠らない。そのため、試合開始5分で名古屋Dからオフェンスファウルを4つ誘発し、さらにジェフ・エアーズとジャスティン・バーレルをそれぞれ2ファウルに追い込むことでフラストレーションを与えていく。

対する名古屋Dは齋藤拓実と安藤周人がボールプッシュすることで走るバスケットを展開。たびたび北海道のペースになりそうになっても齋藤が積極的なドライブで得点を挙げ、簡単には主導権を渡さない。

第2クォーターになると試合が動き出す。北海道はチームルールを徹底した攻めのディフェンスを行い名古屋Dからターンオーバーを誘うと、そこから自分たちの得点に繋げる。そして前半だけで16得点を挙げたニック・メイヨがインサイドとミドルを上手く使い分けることで、名古屋Dに的を絞らせずにこのクォーターを17-8と圧倒し、前半を40-29と北海道がリードして折り返す。

しかし、第3クォーターになると今度は名古屋Dのペースに。名古屋Dはメイヨへのパスコースを消した上でインサイドではダブルチームで守り、前半にはイージーシュートを許したミドルでも間合いを詰めることで簡単に打たせず、得点源のメイヨをこのクォーターはわずか2点に抑えた。さらにオフェンスでも前半にはチーム全体で2本しか決まらなかった3ポイントシュートが決まりだし、このクォーターを19-9と今度は名古屋Dが圧倒した。

レバンガ北海道

「リバウンドを取り切ることができ、あの時間帯を耐えることができた」

49-48と北海道が1点リードして迎えた最終クォーター。第3クォーターの勢いのまま名古屋Dのペースになってもおかしくない展開だったが、北海道はもう一度、ディフェンスから自分たちのリズムを作り出す。宮永ヘッドコーチは言う。「チームのディフェンスを再確認して、それを遂行することができました。そこからシュートを打たれてもリバウンドを取り切ることができ、あの時間帯を耐えることができたと思います」

「あとは、セカンドチームの多嶋(朝飛)と内田(旦人)が良いオフェンスを作り、良いシュートを決めてくれました。彼らの活躍は非常に大きかったです」と言うように、メイヨにヘルプディフェンスが寄った隙を突き、フリーになった日本人選手が着実に得点を重ねることで点差を広げていった。北海道は最後まで激しいディフェンスを遂行し、勝負どころでのミスや不用意なファウルを誘うことで接戦をモノにした。

敗れた名古屋Dの梶山信吾ヘッドコーチは「今日は自分たちでリズムを手放した試合でした。イージーレイアップやミス、ディフェンスリバウンド、この3つが重なることが多くて、リズムを取り戻すことができませんでした」と振り返った。

名古屋Dは2桁得点を挙げたのが安藤だけだったのに対し、北海道は中野司、多嶋、メイヨ、ジャワッド・ウィリアムズの4人が2桁得点を挙げるなど、バランスの良い攻めを披露した。

第1戦では大敗を喫したが、『自分たちのディフェンスを遂行する』ことを徹底し、リベンジを果たした新生レバンガ北海道。苦しい時間帯も耐えて接戦を制したことは、チームにとっても自信に繋がるはずだ。