レブロン・ジェームズ

「人生で最大の教訓になるのは経験」

レイカーズのレブロン・ジェームズは、これまでのキャリアを通して気の緩みが最大の敵になることを知っている。レイカーズの一員としてNBAファイナルに勝ち上がり、ヒートとの第1戦を116-98で勝利した後も、彼の言葉に慢心は一切なかった。

レブロンがヒートに移籍した1年目の2010-11シーズンは、盟友のドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュとファイナルの舞台に立ったが、ダーク・ノビツキーを擁するマーベリックスに敗れた。その時の経験を踏まえ、彼は今シリーズの第1戦後に「試合をコントロールできているような状態になったことは今までもあった。でも、一つのプレーですべてが変わってしまう」と語った。

「具合的には、2011年のファイナルでの第2戦だね。ウェイドがマブスのベンチ前で3ポイントシュートを決めて、確かウチ(ヒート)が13点か17点くらいリードしていたと思う。それからマブスの逆襲を受けて、ダークが左手でのレイアップで勝負を決めた。あの日、僕は怒りまくった」

「人生で最大の教訓になるのは経験だ。これまでもたくさん経験を積んできた。だからこそ今の自分がある。今も、こうして多くの経験を積めている」

第1戦での反省点について聞かれたレブロンは「もちろん反省点はある。負けた試合よりも勝った試合からの方が学ぶことが多い」と話した。「明日、今日の試合映像を見て、どこを改善できるかを話し合うのが待ち遠しい。何がいけなかったのかも分析しないといけない。第4クォーター、それから試合開始から6分に関しては、攻守ともに改善できるところが多い。これから自分一人で映像を見直すけれど、明日みんなと話し合うのが楽しみだ」

2011年のファイナルでマブスに敗れたレブロンは、翌シーズンからヒートで2連覇を成し遂げた。キャバリアーズに復帰後1年目もファイナルでウォリアーズに敗れたものの、その翌年にはNBAファイナル史上初となる1勝3敗からの大逆転優勝を果たしている。

レイカーズでの2年目にチームをファイナルに導いた『キング』は、本人も語ったように一瞬の気の緩みがもたらす結果を何度となく経験済みだ。今のレブロンは改善点を見いだして相手に隙を与えず、目の前の一戦に100%集中している。