ジェイソン・テイタム

「スペーシングが重要でポジションのミスが多かった」

セルティックスvsヒートのカンファレンスファイナル第2戦。セルティックスは最大17点のリードを失い、終盤にミスも出て101-106で敗れた。

セルティックスのエース、ジェイソン・テイタムは両チーム最長となる42分間コートに立ち続け21得点を挙げたが、痛い敗戦に「簡単に言えば相手が上回ったということ」と、肩を落とした。「タフだった。オフェンスリバウンド、ターンオーバー、コミュニケーションのミスがあり、相手に大事なシュートを何本か決められてしまった。次に向けて準備したい」

第3クォーターに逆転を許したセルティックスだったが、最終クォーターにはテイタムやジェイレン・ブラウンの活躍で追いつき、残り5分を切った場面ではケンバ・ウォーカーが3ポイントシュートを沈め94-89とリードした。だが、ジミー・バトラーに連続でスティールされ、ターンオーバーから失点するなど自滅した。テイタムもゾーンとマンツーマンを併用するヒートのディフェンスに手を焼き、逆転して以降はシュートを打つことができなかった。

「それが分かっていれば」と、テイタムはヒートディフェンスを崩せなかったことを嘆いた。「僕の考えではスペーシングが重要でポジションのミスが多かった。マンツーマンであれゾーンであれ、選手同士の間隔が適切でなければ、パスも難しくなり、シュートの確率も低くなる。僕対策としてゾーンディフェンスを採用しているのかもしれないが、サイズもあるしサポートもできていて、ヒートのディフェンスは素晴らしかった。ディフェンスの良いチームに対してミスをすればトラブルになる」

テイタムが言うように、セルティックスはヒートの統率されたディフェンスの前に20ものターンオーバーを犯した。テイタムとケンバ・ウォーカーが5つずつ、マーカス・スマートが4つのターンオーバーを犯すなど、主力にミスが集中した。パスの受け手に原因がある場合もあれば、出し手が悪い場合もあり、誰が悪いかは判断しずらい。だが、『ESPN』によれば、試合後のロッカールームでスマートが悪態をつき、チームメートを怒鳴りつけていたという。

真相は明らかになっていないが、会見でそのことについて聞かれたテイタムは「普段と変わりはない。試合について話していただけ。ロッカールームの中で起こったことを外に漏らすつもりはない」と、言葉を濁した。

第2戦で痛すぎる敗戦を喫しただけにフラストレーションが溜まることは理解できる。だが、このまま空中分解してしまうようでは、セルティックスがファイナルに進む可能性は限りなく低くなる。