アンソニー・デイビス

デイビス「45分間はゲームプランを遂行できた」

カンファレンスセミファイナル、レイカーズvsロケッツの第4戦は終盤に反撃を受けるも前半を57-41と圧倒し、そのリードを守り切ったレイカーズが110-100で勝利。シリーズ突破に王手をかけた。

ディフェンスが機能し26-22とレイカーズが4点リードした第2クォーターに試合が動く。レイカーズはラジョン・ロンドがダブルチームを仕掛け、それに呼応しボールの受けどころを限定させる。素早いローテーションにより一度できたズレを解消し、ロケッツに自由にオフェンスを展開させない。また、終始3ポイントシュートへの守りを徹底し、ミドルシュートの試投数を増やすよう仕向けたことでリズムを掴ませなかった。

そして、ディフェンスが機能したことでトランジションオフェンスの威力が増す。アレックス・カルーソが速攻を狙ったラッセル・ウェストブルックのパスを読み切りスティール。すぐさま攻撃に転じ、数的有利を作った状態でダニー・グリーンが3ポイントシュートを沈めた。さらにカルーソはレブロン・ジェームズのポストアップからゴールへカットし、イージーレイアップを決めて点差を2桁に乗せた。

悪い流れを止めたいロケッツだったが、頼みの綱のジェームズ・ハーデンが開始3分で個人3つ目のファウルを犯してしまう。フリースローで得点しどうにか繋ぐが、フィールドゴールが決まらない。ドライブを警戒されたラッセル・ウェストブルックもミドルレンジのシュートが決まらず、戻りが遅れ速攻で失点した。

グリーンが速攻から2本目の3ポイントシュートを沈めるなど、レイカーズは速攻での得点で12-0と圧倒。ハーフコートオフェンスではアンソニー・デイビスがアリウープを成功させ、セカンドチャンスポイントを挙げるなどインサイドで得点を重ねた。攻守ともに上回ったレイカーズが57-41と大量リードを奪った。

ロケッツのセカンドユニット、オースティン・リバースやベン・マクレモアに高確率で3ポイントシュートを許したが、レイカーズはその後もデイビスがインサイドを制圧しリードを保ち続けた。

危なげない試合運びを見せたレイカーズだったが、終盤に油断しロケッツの反撃を受ける。リバースのタフなディフェンスに苦戦し得点が止まると、軽率なターンオーバーを連発し失点を重ねた。最終クォーター残り7分で23点をリードしていたが、一度狂った歯車は簡単に戻らず約6分間で4-22と大きく失速し、ハーデンのフリースローで5点差まで迫られた。それでも、残り35秒にレブロンのポストアップからカルーソが値千金の3ポイントシュートを沈めて勝負アリなった。

インサイドで違いを見せたデイビスは29得点12リバウンド5アシスト2ブロックを記録。「ターンオーバーが多すぎた。僕も2つしてしまったし、そこからイージーシュートを許した。試合の締め方は向上しないといけない。3ポイントシュートを奪い、相手のリズムに乗せなかったし45分間はゲームプランを遂行できた」と総括した。

レイカーズはデイビス以外に20得点以上挙げた選手はおらず、6人が9得点以上挙げるバランスの良さを見せた。特に11得点10リバウンド8アシストとトリプルダブル級の活躍を見せたロンド、レブロンとの相性が良く16得点2ブロックを記録したカルーソと、ガード陣の存在感が際立った試合となった。