国歌斉唱時の片膝立ちに「けしからん行為」

オーランドのディズニーリゾートで開催中の『バブル』では、コートに『Black Lives Matter』のペイントが施され、選手たちが社会正義を訴えるメッセージ入りのジャージーを着用するなど、NBAは人種差別撲滅に向けた運動に全面的に協力している。

試合前の国歌斉唱時に選手たちが片膝立ちをするアクションもこの一つだが、これを見たアメリカ合衆国大統領のドナルド・トランプがついに口火を切った。

トランプ大統領は『Fox & Friends』に出演した際、選手たちの片膝立ちについて「けしからん行為」と糾弾し、こう続けた。「彼らがシーズンを再開できるように協力して後押しした。それなのに国歌斉唱の際に片膝立ちをするなど、受け入れられない。片膝立ちをする選手を目にしたら、私は試合を見ないし興味もない」

8月5日のサンダー戦後、大統領の発言についてコメントを求められたレイカーズのレブロン・ジェームズは「笑わせないでくれよ」と言うと「大統領が試合を見なくても、バスケットボールコミュニティはなんとも思わない」とコメント。そして11月に行われる大統領選挙についても触れ、トランプ大統領を牽制した。

「あまり言いたくはないけれど、世界中のファンは僕たちのプレーを楽しみにしてくれていて、自分たちもプレーで応えている」

「人種や肌の色に関係なく、この国のリーダーシップの形を見たいと願っている。11月の選挙も近い。選挙はアメリカ人の我々にとってすごく大きなことで、変化を求めるのならそのチャンスになる 。ただ、バスケットボールの試合は大統領が視聴する、しないに関係なく続く。それに僕たち選手は、バスケットボールが大好きだから気にならないさ」

バスケットボール以外の分野にも大きな影響力を持つレブロンの発言に大統領が応戦するかどうか、まもなくプレーオフが始まる『バブル』シーズンと同様に注目したい。