ヤニス・アデトクンボ

「兄弟4人で住んでいたアパートはずっと小さかった」

7月30日からの2019-20シーズン再開を控え、22チームの選手たちは次々とオーランドへ到着している。一部の選手から『バブル』での生活に不満の声が上がっているが、バックスのヤニス・アデトクンボは母国ギリシャでの貧しい生活を忘れてはいないと『ESPN』の取材で語った。

「僕は今とても幸運な状況にいるから文句は言えない。人生ではどこにいようと文句を言い出せばキリがない。問題や課題がなくなることはない。だから問題だけに目を向けないようにしているよ。若い頃、ギリシャで兄弟4人で住んでいたアパートは、今滞在してるホテルのスイートよりもずっと小さかった。僕はただ今を楽しもうと努めているよ」

選手たちはユニフォームの背中に人種差別に抗議するメッセージを入れることができる。アデトクンボはチームメートである弟のサナシスと共に『Equality(平等)』を選んだ。選手会幹部によると『Equality』は選手の間で一番人気のあるメッセージで、2番目が『Black Lives Matter』だとのことだ。

ルーティーンを大事にするアデトクンボは普段と違うスケジュールでの練習に「少し混乱している」と漏らした。それでも、チームを1971年以来の優勝に導くために、アデトクンボは自然体でバスケットボールに向き合っている。

「何があろうと僕らはコートの上で戦わなくてはいけない。自分らしくないことは一切するつもりはない。僕はヘッドフォンはつけない。バスケットボールに余計な感情を持ち込まないために試合や練習前に音楽は聞かないようにしている。僕はバスケットボールは感情を出さずにプレーすべきだと思っているから、自分らしくあろうとするだけだ」