セバスチャン・サイズ

攻守にダイナミックな働きを見せ、天皇杯優勝に貢献

サンロッカーズ渋谷は今日、セバスチャン・サイズの契約満了を発表した。

サイズは今夏に26歳となるパワーフォワード兼センターで、205cmと長身だが運動量に優れ、ビッグマンでありながら相手のガードにもプレッシャーを掛けられるフットワークの持ち主。ホームに千葉ジェッツを迎えた開幕戦、富樫勇樹にプレッシャーを掛けつつペイントエリア内もカバーして千葉の『走るバスケ』を粉砕。自身も20得点を挙げる最高のデビュー戦を飾り、そのまま新生SR渋谷のダイナミズムを象徴するプレーヤーとなった。

3人の外国籍選手を厳格にローテーションする起用法の下で出場は41試合中26試合に留まったが、チームがリーグ戦で強豪を次々と破り、天皇杯でも優勝する飛躍のシーズンに絶大なインパクトをもたらした。

またBリーグオールスターではダンクコンテストで優勝。SR渋谷のファンにかかわらず応援したくなる、常に全力の選手だった。

SR渋谷は契約交渉が合意に至らなかったと発表しており、彼の流出は少なからずダメージになりそうだ。サイズは新型コロナウイルスの被害が大きかったスペインの出身であり、Bリーグ終了後に政府のチャーター機で苦労して帰国するなど彼自身への影響も大きかった。ヨーロッパのバスケットも立て直しで、故郷に近いクラブでのプレーを彼が望んだとしても不思議ではない。

サイズはクラブを通じて次のコメントを発表している。「自分の成長の機会を求めチーム加入し、結果的に天皇杯優勝し終えることが出来ました。これは非常に誇りに思えることであり、この事実は変わるものではありません。自分を受け入れて、数々の素晴らしい思い出を共有できたファンの皆さんを忘れることはありません。1シーズン、ありがとうございました。お別れになりますがチームの今後の健闘を祈っています」