レブロン・ジェームズ

「マローンより体重が重いのにスモールフォワードでプレー」

レブロン・ジェームズのバスケットボールIQの高さはこれまで何度も強調されてきたが、彼の身体能力の高さは見過ごされがちだ。現在35歳、17年目のシーズンを迎えたレブロンは体力の衰えを指摘されながらも平均25.7得点7.9リバウンド10.6アシストを記録しており、シーズンが再開されれば再びMVPを獲得する可能性も十分にある。

クリッパーズのヘッドコーチ、ドック・リバースはレブロンがベテランになってこれだけの数字を残せるのは驚異的な身体能力が要因だと考えている。先日、息子のオースティン・リバースのポッドキャスト『Go Off With Austin Rivers』に出演したリバースは、「レブロン・ジェームズがアメフトをやっていたら史上最高の選手になっていたんじゃないかって本当に思っている」と語った。

レブロンのバスケIQの高さは周知の通りだが、彼ほどの身体能力を持つ選手は今までいなかったとリバースは言う。「マイケル・ジョーダンはスーパーアスリートだった。コービーもカワイ・レナードもそうだ。ただ、レブロンのようなアスリートはNBAにはいなかった」

特に秀でているのはレブロンのスピードだ。レブロンは206cmの身長からは信じられないようなスピードを持っている。「『レブロンが圧倒的な選手である理由を説明しろ』と言われたら私はこう答える。『レブロンはカール・マローンより10パウンド(4.5kg)も重い。マローンはパワーフォワードでリーグでも一番大きくて強い選手と思われていた。レブロンはマローンより体重が重いのにスモールフォワードでプレーできる。しかもあのスピードでプレーできるんだ』。一言で言えばレブロンとはそんな選手だ」

NBAにはレブロンよりサイズが大きい選手はたくさんいるが、そのアドバンテージを活かせる賢さとスピードを持っている選手はいない。もしレブロンがNFLでワイドレシーバーとしてプレーするなら、あまりに簡単にボールをキャッチできるので観ていて退屈かもしれない。タイトエンドであればパワーで敵をブロックしながらスピードでスペースに飛び出してパスキャッチもできる。リバースの言うようにNFLでも歴史に残る選手になっていたのではないだろうか。