NBA

施設が再開したとしても多くの条件が課される

NBAは練習施設の利用再開予定日を5月8日へ延期することを発表した。新型コロナウイルスのパンデミックによる危険を最小限に抑えるため、安全性の確保にもう少し時間が必要との判断を下した。

リーグによれば5月8日という日付は確定ではなく、今後さらに延期される可能性があるという。先週金曜日に練習施設再開にゴーサインを出したが様々な理由から延期となった。練習施設の再開には地元政府による自粛解禁が条件となるが、通常の施設利用とは異なる。リーグ関係者によれば、選手は施設内でマスクの着用が義務付けられ、球団関係者はマスクと手袋を着用し選手との間隔を12フィート(約3m65cm)開けなければいけない。ただし、チームのメディカルスタッフやアスレチックトレーナーは例外で選手との接触が許可される。

施設再開のプロトコルには他にも、自主練習で使用したボールや器具は消毒してから使うこと、スマホや家の鍵などは施設に入る前に全て清掃し消毒すること、球団スタッフから『施設衛生担当者』を任命すること、選手は施設に一人で入ることなどが含まれる。また、一度に4人以上の選手が施設を利用すること、チーム練習も禁止で、ヘッドコーチやアシスタントコーチが自主練習に参加することはできない。引き続き選手が一般のスポーツジムやフィットネスセンターに通うことも禁止される。

リーグは施設の再開がシーズン再開が近いことを意味しないと強調。NBAコミッショナーのアダム・シルバーは5月中のシーズン再開を判断をするには時期尚早であるとの主張をこれまでも繰り返してきた。

「再開までのスケジュールを設定するには不確定要素が多い。分からないことが多すぎて『確定要素はこれとこれです』とはとても言えない」

施設再開の動きが活発化したのは、いくつかの州や自治体が自宅待機命令を緩和したのがきっかけだ。ジョージア州とオクラホマ州、フロリダ州のマイアミのあるマイアミデイド郡などが一部小規模ビジネスの再開に許可を出した。各地でこのトレンドが続くと予想されるが、アメリカでの新型コロナウイルス感染症による死者は5万5000人を超え自体収束までは相当時間がかかりそうだ。