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「その方法が分からなければ別のリーグへ行くべき」

レブロン・ジェームズが2014年にキャバリアーズに復帰して以降、東カンファレンスの勢力図に変化は見られない。レギュラーシーズンの順位こそ変動しつつ、ここ4年間NBAファイナルに進出しているのはキャブズだけだからだ。

西カンファレンスのチームがこぞって『打倒ウォリアーズ』に向け積極的な補強を実行している中、東ではラプターズ球団社長のマサイ・ウジーリが、『打倒キャブズ』、『打倒レブロン』を掲げている。

ウジーリは、フィル・ジャクソンを解任したニックスの新球団社長に就任するとの噂もあったが、トロントに優勝をもたらすため、力を尽くし続けている。今オフはフリーエージェントになった先発ポイントガードのカイル・ラウリーの慰留に成功。そのウジーリは『The Vertical』に対し、「我々の仕事は、彼を倒すことだ」と語った。

『彼』とはもちろん、レブロン・ジェームズのことだ。

「その方法を見つけないといけない。それができなければ、別のリーグへ行くべきだ。例えばギリシャにでもね。我々にとっての責務は、キャブズを倒す方法を見つけること。それができなければ、シーズン開幕前の時点で彼らに優勝を与えてしまうのに等しい。レブロンとキャブズの力は分かっている。しかし、いつかは終わりが来る。どこかのタイミングで、球団のリーダーである私は彼に勝つ方法を見つけ、選手たちをやる気にさせないといけない。優勝争いができるという自信を選手たちに与えないといけない」

カイリー・アービングが退団する可能性が高まっている今、ウジーリの悲願達成へのハードルは以前よりやや低くなっていると言えそうだ。もっとも、それは競争激化を意味する。プレーオフでキャブズを倒せたとしても、ゴードン・ヘイワードを獲得したセルティックス、あるいは主力の慰留に成功したウィザーズが、ラプターズの前に立ちはだかるかもしれない。

それでもウジーリが見据えるのはただ一つ、打倒キャブズであり打倒レブロンだ。