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3クラブ間のトレードを模索、カギを握るのはサンズ?

現在のNBAで唯一ウォリアーズに対抗できると言われたキャバリアーズがファイナルで実力差を見せ付けられて敗れたことで、今夏はNBA史上に残るトレード、移籍が加速するという声は少なくない。

手始めに、来年のオフにフリーエージェントになるポール・ジョージが、現在の所属先であるペイサーズに来オフ移籍の意向を伝えた。これによりペイサーズは、この夏にジョージを含む大型トレードを成立させようと交渉を開始。その移籍先の候補に挙がっているのがキャバリアーズだが、そのキャブズの本命はブルズのジミー・バトラーだと『ESPN』が伝えている。

キャブズは交換要員として『ビッグ3』の一角であるケビン・ラブを考えているという。ただ、生え抜きのエースであるバトラーを放出する以上、ブルズがラブの獲得だけで満足するはずはない。

そこで噂されているのが、サンズを含む3チーム間のトレードだ。今年のドラフト全体5位指名権を持つサンズが、指名権に加え将来性のあるドラガン・ベンダーといった若手を差し出し、ブルズにとって魅力的なオファーになれば、バトラーのキャブズ移籍も現実味を帯びてくる。

こうなるとカギになるのはラブのブルズ行きではなく、サンズにとってプラスになる材料をどのように提示するかになる。

打倒キャブズを目指すセルティックスは、ワシントン大学のマーケル・フルツを指名できる全体1位指名権と引き換えに、セブンティシクサーズからドラフト3位指名権、そして来年以降のドラフト1巡目指名権を獲得することに合意した。

キャブズには、現在のビッグ3(レブロン・ジェームズ、カイリー・アービング、ラブ)を維持した上で来シーズンに臨むという選択肢もあるが、現状の延長線上でウォリアーズに勝てるとは考えづらい。そうなれば、ウォリアーズの『スーパーチーム』に対抗し得るチームを作るため、チーム再編成を決断する可能性はある。

キャブズ撃破に燃える東カンファレンス上位チームが積極的なトレードを成立させ、ジョージの来オフ移籍宣言によりペイサーズ周辺も急激に慌ただしくなり始めた。今年のオフは、ケビン・デュラントの移籍で賑わった昨年を上回る大型移籍が成立するかもしれない。