47歳の折茂武彦が現役続行を決断、東京オリンピック挑戦を宣言「笑われるかもしれないけど、夢をあきらめる必要はない」

2017/06/19
Bリーグ&国内
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文=鈴木健一郎 写真=野口岳彦

自分の思いを今シーズンに関しては持っていきたい

折茂武彦がレバンガ北海道との契約を更新したことを発表した。

『折茂武彦選手より会見のご案内』がアナウンスされたのは10日前。折茂は47歳であり、周囲が「引退発表なのでは……」と不安がったのも無理はない。会見の冒頭で折茂が「Bリーグをモチベーションとしてやってきた」、「最低限の仕事はできたと思う中で、身体的にもキツかった」と話す中、会見場には重い空気が漂っていた。

それでも折茂は「たくさんの方にご心配をおかけしましたが、現役を続行させていただきたい」と現役続行を表明。さらには驚きの東京オリンピック挑戦を宣言した。

「自分自身はもう一つ夢というものがあって、年齢を理由に蓋を閉めていて、自分の中でずっと引っかかっていたんですが、オリンピックに出ればバスケットボール界が変わるとずっと信じてやってきました。2020年にオリンピックが東京でありますけど、プロ選手である以上は1年1年結果を出して目指していきたい。たどりつけるかわからないし、可能性は限りなく低いかもしれない、こう言えば笑われるかもしれないけど、ずっと自分自身バスケを始めてずっと夢だったものをあきらめる必要はないのかなと思う。現役である以上はそこを目指していきたい」

折茂は1970年5月生まれの47歳。2020年夏の東京オリンピックを50歳で迎えることになる。確かに、折茂の挑戦を笑う者はいるかもしれない。だが、Bリーグ初年度のシーズン、そのパフォーマンスを見た者であれば、その本気度を信じるはずだ。

一昨シーズンは右足甲の骨折でほとんどプレーできなかったが、今シーズンは全60試合に出場。ケガ人続出で台所事情が苦しくなった時期には先発出場して、30分近いプレータイムの出場を続けた。ただ出るだけではなく、平気な顔で2桁得点を連発したのだから、すさまじい『鉄人』ぶりである。

その後に故障者が戻り、チームの調子が上向くとシックスマンに徹したが、それでも得点効率の良さは群を抜いていた。激戦区となった東地区で北海道がすんなり残留を決められたのも、折茂の力があればこそだ。

レラカムイ時代を含め、これで北海道でプレーするようになって10年が経過した。「北海道に来てずっと応援していただいて、ここまで現役を続けさせていただいて、そのことについては感謝しきれない思いです」と折茂は言う。

「何のために頑張るかといえば北海道の人たちのため、その思いは変わらず持ち続けています。ただ、少しだけ今回は自分のためにというか、自分の思いを今シーズンに関しては持っていきたいと思います」

北海道11年目のシーズンが始まろうとしているが、出場するたびに、得点するたびに記録を塗り替える折茂の視線は、まだまだ先に据えられている。