文=鈴木健一郎 写真=丸山素行

辻「自分たちらしいバスケットをすれば勝てる」

昨シーズンのNBL王者にして今シーズンのレギュラーシーズンにおける最高勝率チームである川崎ブレイブサンダースは、チャンピオンシップのクォーターファイナルでサンロッカーズ渋谷と対戦する。

昨シーズンのNBLファイナルでMVPを受賞した辻直人が今日の会見に出席。居並ぶライバルを前に「強いチームが揃ったので、身が引き締まる思いです」と言いつつも、「NBL時代にMVPを取ったので、BリーグのチャンピオンシップでもMVPを取りたい」と高い目標を掲げた。

同じ中地区で8回戦っている両チームは、オールジャパンでも対戦しており、辻は「正直、『またか……』という印象です」と苦笑い。同じく会見に出席したSR渋谷のアイラ・ブラウンも「お互いにすごく知っている相手」と語る。

対戦成績は川崎が6勝2敗と大きく上回るが、4月22日と23日の青学記念館での対戦、そして5月5日と6日のとどろきアリーナの対戦はいずれも1勝1敗。それだけにブラウンは「川崎にアップセットの準備は整っている」と自信を語る。

ただ、自信があるのは川崎も同じ。辻は「自分たちらしいバスケットをすれば勝てると考えています」と、こちらも一歩も譲る気はない。

勝敗を分けるポイントについて、辻は「1試合目の出だしがすごく重要」と言う。「短期決戦で勢いに乗れるチャンス。入りで10点差、15点差を離せればうまく行く。点差が離れなかったにしても自分たちのオフェンスとディフェンスをやれれば大丈夫だと考えています」

ブラウンは「しっかりディフェンスして、辻選手と(ニック)ファジーカス選手を止めることがポイントになる」と、得点源の2人を抑えることで勝機を見いだす。「短期決戦を戦う上で、出だしからいかに積極的に戦い、自信を持ってやれるか。相手は強いチームだが、自分たちのバスケを最後の1分までリラックスせずに戦うこと。1分ずつしっかり戦うことが大事」と抱負を語った。

川崎とSR渋谷の『負けられない戦い』は5月13日と14日、平塚総合体育館で行われる。