外だけでなく中、先発だけでなくセカンドユニットも機能した千葉ジェッツ、アルバルク東京との連日の激戦を制し上位に肉薄

2017/04/16
Bリーグ&国内
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文・写真=鈴木栄一

リバウンドからの素早い展開、得意の形でA東京を上回る

4月16日、千葉ジェッツが敵地でアルバルク東京と対戦。前半で奪った大量リードを守りきり、84-78で逃げ切り勝ちを収めた。オーバータイムにもつれた前日の死闘に続き、難敵相手に連勝。この結果、東地区2位のA東京、3位の千葉のゲーム差は、1にまで肉薄している。

試合は劇的勝利を収めた前日の勢いをキープするかのように、千葉が主導権を握り、第1クォーターで22-16と先行する。第2クォーターに入るとその勢いは一気に加速、リバウンドからの素早い展開という『得意の形』からマイケル・パーカーなどが確実にシュートを決めていき、25-20から怒涛の連続11得点。そして、残り約2分20秒には伊藤俊亮のファーストブレイクによってリードを18点にまで広げると、最終的に43-30で前半を終える。

後半に入っても、ヒルトン・アームストロング、パーカーを軸にインサイドで得点を重ね、2桁のリードを維持する。

第4クォーターも半分を過ぎたところで千葉が14点リード。このまま一方的な展開で終わるかとも思われたが、ここからホームでの連敗を避けたいA東京が猛反撃を開始する。田中大貴の連続3ポイントシュートなどで追い上げると、4点差を追う残り16秒、田中が3ポイントラインの外でシュートファウルをもらって3本のフリースローを獲得。だが、ここで田中がまさかの3連続フリースロー失敗。これでA東京は万事休す。結局、千葉が1度もリードされることなく84-78で逃げ切っている。

前節の教訓を生かした『ペイントタッチを増やす攻め』

「タフなゲームを連勝できたのはチームとして良かったです」と振り返る千葉の大野篤史ヘッドコーチだが、今回の連勝は先週の教訓をしっかり生かしてのものだった。

先週、千葉は栃木ブレックス相手に、土曜日は快勝するも日曜日に負けて連勝を逃した。その際、主な敗因となったのはリバウンド争いで負けたことに加え、2点シュート(計21本)よりも3ポイントシュート(計36本)の方がかなり多い『外偏重』のオフェンスになったことだった。

しかし今日の試合では、リバウンドで千葉の36、A東京の32が示すように互角以上に渡り合った。また、オフェンスについても、インサイドをしっかり攻めることをゲームプランとし、それを選手たちがしっかり遂行してくれたと大野ヘッドコーチは語る。

「インサイドアウトの中でも、今日はもっとペイントタッチを増やしていこう。ゴール下へのドライブに、ピックから(ビッグマンがゴール下にアタックする)ダイブすることもボールが入らなくてもペイントタッチの一つ。ボールが(ダイブした選手に)入らなくてもそれをやり続けようと伝えました。また、昨日、アームストロング選手のところで自分たちに分があると感じたので、彼にもう少しボールを集めようと指示しました」

「フリースローラインより上でボールを回すバスケットボールをずっとしてしまうと、自分たちにリズムは来ないです。3ポイントが入っている内はいいのですが、入らなくてもそこでやり続けてしまうので、インサイドアウトのゲームをしよう。ボールラインを下げることを指示しました」

また、3ポイントシュート3本中2本成功の西村文男、約13分の出場で8得点を挙げた伊藤俊亮と、前半の大量リードに貢献したベテランたちの奮闘について、「ベンチから出ていた選手がすごくハッスルしてくれました。ベンチメンバーの出ている時間帯で点差を広げられたのは、今日勝てた大きな要因です。プレーした選手がそれぞれタフに戦ってくれました」と称えている。

「こういう戦い方をしたらプレーオフでは勝てない」

敗れたA東京の伊藤拓摩ヘッドコーチは、「前半の入り方がすべてで、そこがあまりにも悪すぎました。後半はよく戦ったという見方もできますが、こういう戦い方をしたらプレーオフでは勝てない」と振り返る。

「ゲームプラン通りにディフェンスはできていましたが、本当に小さいところでうまくいかなかった。せっかく良いディフェンスをしてもルーズボールを奪われる。相手がシュートを落としてもリバウンドを取られてしまう。それでイライラしてしまい、オフェンスでしっかり切り替えることができませんでした」

「今日は千葉さんが勢いに乗りましたが、それは自分たちがちゃんと仕事をしていないことで乗せてしまいました」と前半に大きく崩れた理由を述べた。

チャンピオンシップでの再戦も十分にあり得る強豪対決で痛い連敗を喫したA東京だが、「他のチームと違うのは、チームとしてまだ若いことです」と伊藤ヘッドコーチが語るように、ジェフ・エアーズ、トレント・プレイステッドとインサイドの外国籍選手2名は加入したまだ2カ月も経っていない。逆に言えば、どのチームよりも伸びしろはある。

残りわずかの間にあとはどれだけチームとしての一体感を高めていけるか。そして、ディアンテ・ギャレットの持ち味をより生かすためにも、ゴール下のリバウンドを強化していくことが重要となってくるだろう。

連勝した千葉は、キャプテンの小野龍猛が、「この2試合ディフェンスがすごく良くできたことは、チーム、個人にとっても自信を持てると思います」と語るように、守備でしっかり我慢しての勝利と内容的にも価値あるものとなった。今月末に控える、敵地に乗り込んでの栃木戦がより楽しみになってきた。