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ウォリアーズの強みは「プレーを楽しんでいること」

2015年からレイカーズに復帰したメッタ・ワールドピースは、再建途中にある『ヤング・レイカーズ』で兄貴的な存在のベテランだ。

ペイサーズ時代には試合中に観客と大乱闘事件を起こすなど『素行に問題アリ』というレッテルを張られていたが、成熟した今では当時の面影は一切感じられない。

キャリア終盤の今だからこそ言えることもある。『ESPN』解説者のコリン・コウハードが司会を務める『The Herd』に出演したワールドピースは、嫌いなチームにウォリアーズを挙げ、その理由を明かした。「彼らは非常に優れたチーム。俺は優れたチームが嫌いなんだよ。対戦したら負けてしまうからね」と率直に語るワールドピースは、ウォリアーズが強豪である所以について、こう述べている。

「厄介なのは、彼らが『チーム』ということ。文字通りの『チーム』で、全員がそれぞれの役割をこなしている。他のチームと比べると、彼らは何年も『チーム』として経験を積んでいるから、先に進んでいるんだ」

ウォリアーズが試合中トラッシュトークを仕掛けてくるかを聞かれたワールドピースは、ドレイモンド・グリーンのトラッシュトークは認めながらも、それ以上に試合を楽しんでいることが強みだと分析する。

「彼らはあまりトラッシュトークをしない。それよりもプレーを楽しんでいる。ドレイモンドはトラッシュトークをするけど、最終的には試合を楽しんでいる。腹も立つけれど、勝つ見込みはなくなるね。完成度が違いすぎるんだ」

世界中に注目されながら昨シーズンには73勝9敗を記録し、NBA年間最多勝利を更新したウォリアーズにとっては、現在抱えている重圧など些細なものだろう。選手全員が優勝という大きな目標に向かって一丸となり、高いレベルでプレーし、さらにはそれを楽しめる環境だからこそ、スター選手がこぞって毎年オフに移籍先として希望するのだろう。

そのウォリアーズは現在11連勝中で、今週末にはケビン・デュラントが復帰するという情報もある。デュラント復帰後のケミストリーがどこまで機能するかは分からないが、彼らがプレーを楽しみつつ本領を発揮する時、いよいよ『スーパーチーム』の完成形が見られるのだろう。