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0-15とリードされる予想外の展開からのスタート

西カンファレンス首位と2位の対戦となったウォリアーズとスパーズの首位攻防戦。

立ち上がりは互いにリングに嫌われる惜しいシュートが続くも、素早いトランジションからオープンになったダニー・グリーンが3ポイントシュートを沈めたスパーズが主導権を握る。ウォリアーズにはタフショットを打たせて得点を許さず、その間にグリーンが立て続けに3本の3ポイントシュートを決めたスパーズが、開始4分で15-0と大量リードを奪った。

ステフィン・カリーの3ポイントシュートでようやくウォリアーズが初得点を記録するも、スパーズは激しいシュートチェックを継続して33-17とリードして第1クォーターを終える。

だが、第2クォーターに入ると形勢逆転、ウォリアーズが点差を縮めていく。クレイ・トンプソンがわずかな隙からキャッチ&シュートを沈め、ショーン・リビングストンがトニー・パーカーとのミスマッチを突いてバスケット・カウントを決めるなどオフェンスが波に乗り始める。得意のカットプレーは一度シュートを止められても、オフェンスリバウンドを奪いセカンドチャンスポイントにつなげていった。

ウォリアーズはスパーズのエース、カワイ・レナードからトラベリングを誘発し、激しいチェックでシュートをエアボールにさせるなど、ディフェンスでも持ち前の激しさを取り戻す。

後半に入ってもウォリアーズの勢いは止まらない。得意の素早いトランジションから、トンプソンが3ポイントシュートを沈めてこの日初めてのリードを奪う。カリーも3ポイントシュートで続き徐々にリードを広げていった。

エースが抑えられ、オフェンスが停滞したスパーズ

ウォリアーズは主力を休ませた時間帯にスパーズに詰め寄られるも、トンプソンが次々とタフショット気味のシュートを沈めリードを保つ。

互いに主力を戻すとウォリアーズのディフェンスが集中力を増す。素早いパス回しからディフェンスを崩されシュートまで持ち込まれるも、ギリギリのところでデビッド・ウェスト、トンプソンがシュートをブロックし失点を防ぐ。ドレイモンド・グリーンがレナードの1on1をシャットアウトし、オフェンスリバウンドでポゼッションを増やした。

オフェンスではカリーとのツーメンゲームからウェストが高確率でペリメーターのシュートを沈め点差を2桁に乗せる。残り1分を切り、ショットクロックギリギリのタイミングでウェストが3ポイントシュートを沈めたところで勝負アリ。最終スコア110-98でウォリアーズが逆転勝ちを収めた。

カリーはゲームハイの29得点11アシストのダブル・ダブルを記録。試合後には自信満々にこう語っている。「最終的に勝とうが負けようが、途中で試合を投げ出すことはない。僕たちは過去3年間の経験から、どんな状況からも試合をひっくり返すだけの力が自分たちにあると信じている」

またトンプソンやグリーンの1対1でのディフェンスが素晴らしく、抜かれずにタフショットを打たせ、再度オフェンスをセットさせるなどディフェンスが勝利のカギとなった。

2日前に攻守ともに完璧なパフォーマンスでキャバリアーズを破ったスパーズだが、この試合では第2クォーター以降は良いところがなかった。19得点を挙げたレナードにしても、第4クォーターでは2得点と不発に終わり、エースの働きができなかった。

今日の勝利でスパーズとのゲーム差を3.5に広げ、西カンファレンス優勝へと大きく一歩前進した。ウォリアーズは3位ロケッツと、スパーズは6位サンダーとの対戦となり気の抜けない戦いが待ち受ける。