文・写真=丸山素行

自発的にインテンシティを体現する選手たち

男子日本代表は先週に引き続き、第2班のメンバーが2日間の合宿を行った。

過去の映像を見ながら日本が目指すプレー、この日のテーマを確認。テクニカルアドバイザーのルカ・パヴィチェヴィッチは改善が必要な場面での動き方や位置などを具体的に説明し、選手は真剣に耳を傾けた。

その後はガード、シューター、センター各1人が組んでのブレイクの練習。「ゆっくりでいいがタイミングを見ろ」と、練習の強度を落とした中でもタイミングの重要性が説かれた。またコーナーから3ポイントシュートを打つ場面では、トラベリングになりやすい狭いスペースでのもらい足に注意が促された。

ハーフコートのセットオフェンスではピック&ロールの様々なバリエーションを確認。「スクリーンを使う時は肩と肩とがぶつかるくらい」、「誰もがシュートの準備をする」など基本に忠実ながら実戦を想定した動きを徹底した。またピック&ロールの種類によってはドリブルの仕方も変えるなど、ディティールにこだわるルカコーチらしさが垣間見えた。

ピック&ロールの確認を踏まえた上で、今度はその攻めに対しての守備に。ルカコーチの求める『ソリッド』を体現しようと選手たちは声を出し、激しくディフェンスの練習に取り組んだ。「半歩だけ寄りすぎ」と細かな指摘が出るなど、世界を見据えた戦いのために必要不可欠なディフェンス力の向上に熱を注いだ。

第1班よりも時間をかけたこの日の練習を、「優先順位として『インテンシティ』はそこまで求めなかったが、選手たちはやらなければいけない内容をより集中的に理解しよくやってくれた」とルカコーチは総括した。

「一番大事なことは世界標準な部分を提供して、30人にそれを生かしてもらうこと」と話すルカコーチ。この先も世界とのギャップを埋めていくことに注力していく。

6月に開催される東アジア選手権、そしてその先に向け、代表の強化というミッションは確実に進んでいる。