盤石の強さを見せるシーホース三河、Bリーグ一番乗りでの地区優勝を決めるも、目指すはあくまで『Bリーグ初代王者』の座

2017/03/27
Bリーグ&国内
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文=鈴木健一郎 写真=B.LEAGUE、吉田武

どんな試合展開にも対応する盤石のバスケットを誇る

26日、シーホース三河は大阪エヴェッサに100-94で勝利。根来新之助を中心とする大阪の果敢な攻めに苦しみ、第3クォーターを終えた時点で70-70の接戦となったが、最終クォーターに7選手がバランス良く30得点をあげる猛攻で勝ち切った。

これで三河の通算成績は37勝10敗に。2位の名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(22勝23敗)とのゲーム差が14、残り試合は13となったため、三河の西地区優勝が決まった。

交流戦の最終節となった先週には、中地区首位でありリーグ全体でも勝率トップを走る川崎ブレイブサンダースをアウェーで2試合続けて撃破。今の三河の強さは盤石の印象がある。

アイザック・バッツとギャビン・エドワーズというパワフルなビッグマンに加え、40歳の大ベテランである桜木ジェイアールが多彩な攻めを繰り出す強力インサイド陣を擁する。外はさらに強烈で、日本のエース比江島慎、日本人最強スコアラーの金丸晃輔、強烈なキャプテンシーを持つ司令塔の橋本竜馬と代表チームの主力級が揃う。

百戦錬磨のベテランガードである柏木真介、どんな試合展開にも対応できるシックスマンの長谷川智也、ここに来てもう一段階ステップアップを遂げつつある狩俣昌也と森川正明もおり、選手層も充実している。

スローテンポの展開になれば桜木ジェイアールがポストアップから多彩なプレーを展開し、重厚なインサイドが強さを発揮。アップテンポの展開であれば比江島と金丸の得点力が爆発する。鈴木貴美一ヘッドコーチが旧NBL時代から追求する実利的なバスケットは、Bリーグ初年度の終盤戦を迎えた今、完成の域に近付きつつある。

昨シーズンのNBLファイナル第5戦を落とし、コートサイドから表彰式を眺める比江島。この経験があるからこそ、タイトルへの欲求はどのチームよりも強い。

昨シーズンの屈辱を払拭するにはBリーグ優勝が必要

地区優勝を決めた三河に対し、Bリーグの大河正明チェアマンからは次のようなメッセージが寄せられている。「初年度の地区優勝となり歴史に刻み込まれることと思います。旧リーグの昨季から高いオフェンス能力と、強力なインサイド陣でシーズン通して安定した戦いと勝負強さを見せてくれたシーホース三河。チャンピオンシップ戦でも鈴木ヘッドコーチのゲームメイクに期待しております」

その鈴木ヘッドコーチは、西地区優勝とチャンピオンシップ出場を確定させて「ホッとしています」と心境をポロリ。「スタッフ含め見えないところで、一人ひとりが自分の役割をしっかりやっていて、全員が同じ方向を見ています。これが地区優勝できた大きな理由です」と語っている。

ただ、これまでの実績からすると、三河にとって地区優勝は通過点にすぎない。目標はあくまでBリーグ初代王者だ。鈴木ヘッドコーチはレギュラーシーズン残る13試合を戦いながら、チームの完成度をさらに高める作業に没頭するだろう。

旧NBLラストイヤーの昨シーズン、ファイナルで当たった相手が川崎(東芝ブレイブサンダース)だった。先に2勝してから3連敗で『最後の王者』の栄誉を奪われた三河は、すさまじいまでのリベンジへの欲求を見せ、前節に川崎を圧倒したが、彼らの『飢え』はまだ満たされていない。

初代王者まであと約2カ月の戦い。どの選手も自らを追い込んで、目標達成に向け万全の準備を進めている。