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「注目されるのは好きじゃなかった。意味のないことばかり」

今シーズンからポイントガードとして起用されるようになり、アシスト数でキャリアハイを記録しているロケッツのジェームズ・ハーデンは、昨年のある時期にはバスケットボールに集中できる環境にいなかった。

リアリティショーの人気タレント、クロエ・カーダシアンとの交際が発覚し、日々パパラッチに追い回される生活を強いられた、というのがその理由だ。しかし、約1年前にクロエと別れたことで、ハーデンはバスケットボールに専心できる日々を取り戻した。その結果がハーデン自身とロケッツの大躍進である。

ハーデンは『SI.com』とのロングインタビューでカーダシアンの名前こそ明かさなかったものの、8カ月続いた交際中に体験した居心地の悪さについて語った。

「今はバスケットボールのことだけ考えている。だからこそ今シーズンは良い成績を残せているのかもしれない。注目されるのは好きじゃなかった。何の意味もないことばかりで、自分の名前や顔写真が載っていただけ。自分には必要ではなかったんだ。不快だったというよりも、自分自身ではなかった気がする」

「車を運転しているところの写真を撮られる必要もないし、自分がどんな靴を履こうが、どこで食事しようが、どんな車を持っているとか、そんなことを誰が気にするっていうんだ? それがチームスタッフ、チームメートを混乱させてしまう。そういう生活に終止符を打たないといけなかったんだ」

今ではNBA選手も立派なセレブとして扱われているが、やはりコートで結果を残してこそ『スター』というもの。身の丈に合う生活を取り戻し、本分である選手生活に集中したことで、ハーデンは選手として一皮も二皮も剥けた。『個性派』の殻を破り『真のスター選手』に成長したハーデンの今後がさらに楽しみだ。

心身ともに充実したハーデンはアシストとリバウンドでキャリアハイの成績を挙げ、チームも強豪ひしめく西カンファレンスの3位につけている。