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耳が痛い噂を逆手に取るシクサーズのユニークな手法

マーベリックスがハリソン・バーンズのオールスターゲーム出場を後押しするオリジナルバーガーをホームアリーナで販売していることは、先日お伝えした通り。今度はセブンティシクサーズが、新人らしからぬパフォーマンスで注目を集めるジョエル・エンビードの球宴出場をサポートするため、面白い試みを実行に移している。

今回シクサーズが取った行動は、その名も『シャーリー・テンプル』キャンペーン。『シャーリー・テンプル』とは、レモンかライムソーダにグレナデン・シロップを加えたノンアルコールカクテルの名称だ。気になるのはこのカクテルとエンビードとの関連性だが、ある噂が発端になっている。

エンビードはこのカクテルが大好きで、飲むときにはピッチャーいっぱいに作って飲んでいるとか。2014年のドラフト3位で指名される前から痛めていた右足をドラフト後に悪化させ、2シーズンを棒に振った欠場期間中も、糖分を多く含む『シャーリー・テンプル』を飲み続けたことで体重が増加し、復帰が遅れたとも言われている。

噂の真偽は不明だが、シクサーズはこの『ネタ』を話題集めのために活用した。気になる手法だが、まずは『ESPN』リポーターのダレン・ローベルがTwitterに投稿した画像を見てもらいたい。

これは、シクサーズがホームゲームの取材に足を運ぶメディアのために用意したドリンク。よく見ると、『シャーリー・テンプル』の材料となるソーダ水とグレナデン・シロップが置かれ、その傍らにはカクテルを手に持ったエンビードの写真に『シャーリー・テンプル』のレシピを書き加え、「カクテルを楽しみながら、ジョエル・エンビードに投票しよう」と書いてあるカードが添えてある。

今回のオールスター投票から投票権を持つメディアにはたらきかけるのは良いアイディアだ。しかし、シクサーズのロビー活動はこれだけでは終わらない。今度は本拠地ウェルズ・ファーゴ・センターでも『シャーリー・テンプル』の販売を開始することを発表。1月11日に行なわれるニックス戦から提供するという。

先日発表された第1回目のファン投票途中経過では、マブスのバーンズは西カンファレンスのフロントコート部門トップ10にも入らなかったが、エンビードは東カンファレンスのフロントコート部門第4位の票数を獲得している有力候補だ。本人にとってはあまり喜ばしくないキャンペーンだろうが、ファンからの票だけでなく、メディアの票も伸ばす要因となるかもしれない。

東カンファレンス13位と低迷するチームの中で得点、リバウンド、ブロックでチームトップの数字を記録しているエンビード。