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ハーデンの控えが不在だったロケッツの救世主に

エリック・ゴードンは、かつてNBA期待の若手と称賛されたが、ヒザを痛めた2011年からそのキャリアは下降線を辿っていた。しかし、今シーズンからプレーするロケッツでは、ジェームズ・ハーデンの控えを務め、現時点で今シーズンNBA最多となる136本の3ポイントシュート成功数を記録。平均17.7得点という成績も、20.6得点を記録した2011-12シーズン以降としては最高の数字だ。101-91で勝利した1月2日のウィザーズ戦でもシーズン最多となる31得点を挙げて勝利に貢献。そんなゴードンについて、ハーデンは同試合後、『Bleacher Report』に「彼はオールスター級の選手」と称えた。

「ゴードンはチームのために自分を犠牲にしてくれている。本来なら先発出場できる実力の持ち主なのに、ベンチからの出場を受け入れて、素晴らしいプレーをしている。これまではケガに苦しめられたけれど、万全の状態なら素晴らしいプレーをしてくれるよ」

今シーズンは開幕から全試合に出場しているゴードンも、自らの好調を実感している様子。だが、「オールスター級」というハーデンからの評価に対しては謙遜し、こう答えている。

「今はすごく高いレベルのプレーができているとは思うよ。高い確率で3ポイントシュートを決められているしね。ただ、ベンチから出場している選手がオールスターに選出されるかと言われれば、それは難しいよ。それでもチームは勝てているし、今の状態を維持できればトップクラスのチームになれる。今はそれで満足しているよ。自然の流れに身を任せている状態さ」

実際のところ、セカンドユニットの選手がオールスターのリザーブに選出される可能性は低い。3ポイントシュート成功数は現在2位のステファン・カリー(129本)が確実にペースを上げてくると考えられるだけに、首位陥落も時間の問題かもしれない。しかし、ゴードンの復活が西カンファレンス3位のチームに与えている影響は大きい。

ここ数年ハーデンの控えを務められる選手の不在が最大のウィークポイントとなっていたロケッツにとって、ゴードンはチームを一つ上のレベルに引き上げてくれる『救世主』なのだ。

3ポイントシュートは318本中136本、42.8%と高確率で沈め、平均17.7得点でセカンドチームを引っ張っている。