写真=Getty Images

2016年ラストゲームのヒート戦で52得点をマーク

古豪セルティックスのエースに成長したアイザイア・トーマスは、言わずと知れたNBAきっての小兵ガードだ。身長175cmながら類い稀な身体能力と得点能力を駆使し、平均2メートルを超えるNBAでもスコアラーとして活躍している。

この活躍を称賛する一人が、キャバリアーズのレブロン・ジェームズだ。

ジェームズは『Cleveland.com』の取材を受けた際、トーマスを「セルティックスには間違いなくスター選手がいる。それこそがアイザイアだ」と称えた。「セルティックスにはスター選手がいないなんて批判もあるようだけれど、そんなのは嘘だ。先頭に立って彼らを引っ張っているのは、アイザイアさ」

ジェームズは、12月29日のキャブズ戦の後半だけで17得点、試合を通じて31得点を記録したトーマスのペイントに侵入する技術、スムーズなシュートストロークなど、キャブズの新人、ケイ・フェルダーが参考にすべきポイントは多いと見ている。

奇しくも、トーマスとフェルダーには共通点も少なくない。身長も同じ175センチで、他を圧倒する得点力を持ち、ドラフトでも2巡目の下位指名を受けている。トーマスは2011年のドラフト全体60位でキングスから指名、フェルダーは16年のドラフトで全体54位でキャブズから指名を受けた。

「ケイはアイザイアから学ぶことが多い。アイザイアは選手としての評価を勝ち取りながらも成長し続け、ジャンプショットもレベルアップしている。ケイにとっては参考にすべきお手本だと思う」

キャブズ相手に31得点を奪ったトーマスは、その翌日、2016年ラストゲームとなったヒート戦で、キャリアハイの52得点をマーク。今シーズンここまで30試合に出場し、平均27.7得点。昨シーズンの22.2から大きくステップアップしている。

フェルダーにとってだけではなく、身長はさほど変わらない日本のポイントガードにとっても、マークにつく自分よりも大きな選手との間の取り方や身体の使い方、クイックリリースからの正確なジャンプシュートなど、トーマスは手本とすべき選手ではないだろうか。