文=鈴木健一郎 写真=小永吉陽子

福岡第一の『万全の備え』を恐るべきドライブで切り裂く

昨日行われたウインターカップ男子決勝、東山は福岡第一に敗れて準優勝に終わったが、キャプテンの岡田侑大はエースの名に恥じないインパクトを残した。最初から後半勝負のゲームプラン、前半は慎重にプレーして体力を温存し、7点のビハインドで後半に入ると、その恐るべきオフェンス能力を存分に発揮した。

前半の得点は3に留まったが、後半は23得点5アシストをマーク。東山はほぼすべてのボールを岡田に託し、ドライブで仕掛けさせた。

福岡第一の井手口孝コーチは『相手に対してどう守るか』からゲームプランを組み立てるリアリストだ。岡田対策は万全だったはずだが、それでも好きなようにやられた。「岡田君には松崎(裕樹)が付いて、土居(光)にヘルプに行かせました。ガードの2人があまり攻めて来なかったので(重冨)周希と友希にも岡田に寄るようにと。それでもねじ込まれた。そこは日本を代表する選手で、さすがだと思いました」と語る。

マークを担当した松崎は「後半来るとは思っていましたが、ディフェンスで踏ん張り切れませんでした」と反省する。ヘルプに入った土居も「自分も集中が切れたところがあって、リードは保っていたけど逆転されてもおかしくない展開」と『岡田の時間帯』を振り返る。

岡田はそれだけ脅威だった。しかし、彼はウインターカップ決勝で自分の力を誇示したかったわけではない。「キャプテンとしてエースとして、チームを勝たせてあげられなかったことは僕の責任。スポーツは結果がすべて。勝つチームもあれば負けるチームもあって、そこで勝てなければどれだけ活躍しても一緒です」と岡田は言う。

福岡第一の松崎と土居は「岡田にやられた」という印象を強く持っているが、岡田自身は「抑えられた」と受け止めている。「松崎は1年生にしては良いプレーヤーです。その松崎に止められるというよりは、重冨の2人だったり土居君のカバーにてこずりました。自分がドライブに行くスペースが全部読まれていて、ダブルチームやトリプルチームで自分のドライブを抑えに来て、そこで味方へのパスがターンオーバーになってしまった。これが一番の敗因です」

「この負けを意味のある負けにしたい」

試合終了直後には、普段はクールな岡田も号泣した。それでも大澤徹也コーチから「ここで終わるな、次のステージで悔しさを晴らせ」との言葉をかけられ、落ち着いて報道陣と向き合った。

「ガードのターンオーバーが目立っていて、そこで自分がボールを持って落ち着かせられるくらいのキープ力があれば試合も落ち着いて、ビハインドになることはなかったと思います。大学に行ったらガードができるくらいのボールハンドリングを身に着けたいです」と岡田は今回の反省を生かしての成長を誓う。

「自分の人生から見ると、負けたこの悔しさをバネにできたらこれで良かったと思えます。ですが、ここから何も学ばないで大学に行ったら、この負けは何の意味もないので、この負けを意味のある負けにしたいです」

大会を通じて1試合平均30.4得点はディアベイト・タヒロウ(帝京長岡)の29.0得点を抑えてトップの数字。5試合を通じて放った2点シュートは107本中57本、53%の高確率で決めた。常に厳しいマークに遭いながらも、果敢なドライブから難しいシュートを決め続ける、『高校ナンバーワンプレーヤー』と呼ぶに相応しいパフォーマンスだった。

今回の負けは大きな挫折だ。それでも、これでバスケット人生が終わるわけではない。今のチームではオールジャパンが残っており、「やり切って終わりたい」と岡田は言う。

次なるステージは拓殖大学。そこからプロを目指すのが岡田の道は、まだまだ長く続いていく。

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