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若手が成長すればビッグネーム獲得の可能性も

ペイサーズを東カンファレンスの強豪に育て上げたフランク・ボーゲルを指揮官に迎え、ようやく本格的な再建に着手したマジック。ドワイト・ハワードが全盛期だった2009年にはNBAファイナルにも進出している東の古豪だが、2011-12シーズンを最後にプレーオフに進出できていない。

そんな中、チームCEOのアレックス・マーティンスは『orlandosentinel.com』の取材に対し、「2030年までには最低でも優勝1回は達成している」と断言した。

「私が『最低でも1回』と言ったのは、ファイナルに到達できたチームなら、それからも再び優勝を狙える力を持っているからだ」

ダンクコンテストで主役を演じる『エアーゴードン』ことアーロン・ゴードン、プロ入りから毎シーズン平均得点を伸ばしているエバン・フォーニエ、シャープシューターのマリオ・ヘゾニャといったタレントに、マジックの未来はかかっている。

今オフにはヴィクター・オラディポとのトレードでサンダーからベテランのサージ・イバーカを獲得したほか、フリーエージェントのビスマック・ビオンボと契約してインサイドを強化した。ボーゲルは、レギュラーシーズン開幕後、早速これまで先発起用されていたニコラ・ヴチェビッチをベンチに回すなど、新たなチームの形を模索し始めている。

今から14年間のことを想像するのは難しいものの、マジックの未来が明るいと考えられる要素は少なくない。本拠地としているフロリダ州オーランドは年中温暖な気候で、同州は個人所得税が徴収されないため、ベテランたちにとっては居心地が良い。もし若手が成長し続け、勝てる筋道を示すことができれば、フリーエージェントとなるトップ選手を口説き落とすことも可能だろう。

CEOの予言が当たるかどうかは分からないが、まずは長い目で見守っていくしかなさそうだ。

全盛期のハワードを擁し2009年にNBAファイナルへ進出したマジックだが、現在は3年連続でプレーオフ進出を逃し低迷している。