ベネディクト・マサリン

指揮官が称賛「自分を成長させることに強い関心がある選手こそ成功を収められる」

NBAドラフト2022でペイサーズから全体6位で指名されたアリゾナ大出身のベネディクト・マサリンといえば、まだプロでの1年目が始まる前からビッグマウスで注目されている。

彼は『The Washington Post』の取材を受けた際、リーグベストプレーヤーの一人、レブロン・ジェームズに対しても「偉大な選手という話を聞くけど、どれだけ素晴らしい選手か知りたい。僕より優れている選手なんていないと思っている。彼には、自分より優れている選手ということを証明してもらわないと」とコメントするなど、恐れ知らずな一面を垣間見せた。

その実力は折り紙付きで、リーダーシップも備えていると評価されている。だが、ペイサーズが上位指名権を行使してまでマサリンを指名した理由は、その姿勢に関連していた。指揮官のリック・カーライルは、入団会見でドラフト前のワークアウトにマサリンを招待した時のエピソードを語った。

「彼は朝に練習して、私たちは昼食をともにした。その日は滞在して翌日に移動する予定だったので、彼は夜も練習場を使えるかを聞いてきた。夜の8時に練習したいという話で、私も立ち会って指導することを提案したら、受け入れてくれた。そして夜に練習場で会って、1時間程度だったがフットワークなどの練習をした」

「この行動で、彼にはバスケットボールに対する旺盛な知的好奇心と愛情が備わっていることが分かった。自分をより成長させることに強い関心がある選手こそ、NBAで成功を収められる。彼はそのタイプだ。あの夜、我々に必要なのは彼のような選手だとハッキリ分かった」

レブロンとの初対戦も楽しみではあるが、昨シーズン途中にドマンタス・サボニスをトレードしたペイサーズは、来シーズンから本格的に再建をスタートさせる。マサリンには数年後にチームを引っ張れるまでに成長し、球団とカーライルの眼力が正しかったと証明してもらいたい。