宇都宮ブレックス

比江島が最終クォーターだけで14得点

Bリーグファイナル、琉球ゴールデンキングスvs宇都宮ブレックスの第2戦は最後までもつれる接戦となった。

試合序盤、琉球は得意のオフェンスリバウンドからフリーでシュートチャンスを作るも3ポイントシュートに当たりが来ない。一方の宇都宮は比江島慎がミスマッチからのポストプレーでスコアし、ダブルチームからを逆手に取ったインサイドアウトから鵤誠司が3ポイントシュートを射抜くなど、冷静なプレーを展開し開始約3分で9-0と走った。

岸本隆一が3ポイントシュートを沈めて落ち着きを取り戻したが、小寺ハミルトンゲイリーを起用する『ビッグ3』で肉弾戦に持ち込むも、インサイドで思うようにイニシアチブを握れず、琉球は12-21で第1クォーターを終えた。

琉球は第1クォーターと同様に3ポイントシュートに苦労したが、岸本や今村佳太のアタックが効果的に決まり、宇都宮は比江島のポストプレーやジョシュ・スコットのインサイドプレーで確実に2点を取りに行った。そして、10点前後の点差で試合は推移し、今村が終盤に3ポイントシュートを沈めた琉球が点差を8点に縮めて前半を終えた。

後半に入ると、オフェンスをインサイド中心に変えた琉球の逆襲が始まる。スペースを広く取った状態でドウェイン・エバンスがアタックし、岸本のペイントタッチからジャック・クーリーが合わせて2点差に迫る。宇都宮は比江島が3ポイントシュートを沈め、鵤も3点プレーを成功させるなど主導権を渡さなかったが、インテンシティの上がった琉球のディフェンスを攻めあぐね、前半はゼロに抑えたターンオーバーが増えたことでじわじわと点差を詰められた。そして残り2分、アレン・ダーラムの速攻で同点に追いつくと、直後にエバンスのバスケット・カウントが決まりついに逆転。それでも、チェイス・フィーラーがディープスリーを沈めたことで55-54とわずかに宇都宮がリードして最終クォーターを迎えた。

このまま琉球ペースでいくかに思われたが、第1戦で機能したチェンジングディフェンスを敷いた宇都宮がペースをつかみ、開始1分半で6-0と走った。さらに琉球は岸本が途中で足を痛めてベンチに下がり、クーリーがリバウンド争いで個人4つ目のファウルを犯してしまい、8点ビハインドでオフィシャルタイムアウトに突入した。劣勢の琉球は焦りが見え始め、連続でターンオーバーを犯し2桁のビハインドを背負ったが、コートに戻した岸本が3ポイントシュートを沈め、さらにダーラムの3点プレーで2点差に迫った。

その後、宇都宮が鵤の連続得点で突き放せば、琉球はコー・フリッピン、今村の連続3ポイントシュートで追いすがり、1、2ポゼッション差で推移した。そして残り22秒、2点リードの宇都宮は比江島がファウルゲームで得たフロースローをしっかりと沈め、4点差としたところで勝負アリ。比江島がスティールからダメ押しとなるレイアップを決め、最終スコア82-75で勝利した。

終盤に得点を重ねた比江島は最終クォーターだけで上げた14得点を含む、ゲームハイの24得点を記録した。